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テレワークで起こるコミュニケーション不足とは?原因と対策を解説

働き方の変化や社会の流れの変革により、リモートワークはますます広がりを見せています。

リモートワークは、従業員同士が顔を合わせる従来の働き方とは異なり、コミュニケーションの取りにくさが問題です。離れた場所でも、円滑なコミュニケーションをとるための対策を紹介します。

1.コロナ禍で導入が進むテレワーク

1.コロナ禍で導入が進むテレワーク

新型コロナウイルス感染症の影響で、働き方も変わってきました。東京都の「テレワーク実施率調査結果」によれば、緊急事態宣言下でリモートワークを導入した企業は約65%。従業員30人以上の企業のテレワークの実施率が59%に対して、従業員300人以上の企業のテレワーク実施率は、84.6%。とくに、従業員数が増えるにつれ、テレワークを実施あるいは計画している企業が多いことがわかります。

また、オフィス以外の場所で働くテレワークの中でも、時間単位や半日のみテレワークを行うテレハーフを実施している企業も増加傾向にあります。コロナ禍で大きく拡大したテレワークは、企業の従業員、経営者双方の意識に変化をもたらしました。また、企業の在り方や働き方にも変化が生まれています。

出典:テレワーク実施率調査結果|東京都

2.テレワーク導入で懸念されるコミュニケーションの課題

2.テレワーク導入で懸念されるコミュニケーションの課題

リモートワークを導入することで、オフィスの家賃や光熱費など固定費の削減、優秀な人材の確保、通勤時間の短縮など、企業側にも社員側にも多くのメリットがあります。しかし実際にリモートワークを活用している社員からは、問題点も指摘されています。

HR総研が行ったテレワークの実態に関するアンケート調査によると、過半数が「労働実態を把握しにくい」「社内コミュニケーションがとりにくい」と答えました。リモートワークを導入した企業の多くが、コミュニケーションに課題を抱えていることがわかります。

コミュニケーションがとりにくい状態が続くと、生産性が低下したり、社員同士の信頼関係が結べず仕事がスムーズに進行しなかったりする問題が生まれる可能性もあります。

出典:HR総研:テレワークの実態に関するアンケート 結果報告(1) - HR総研

3.なぜテレワークでコミュニケーション不足が生じるのか

3.なぜテレワークでコミュニケーション不足が生じるのか

同じ場所にいなくても、遠隔でさまざまな業務や会議が行えるのが、リモートワークの魅力のひとつです。しかし、リモートワークにはデメリットもあります。とくに、離れた状態で仕事をおこなうことからコミュニケーション不足に陥りやすく、業務に支障をきたすことが懸念されています。

テレワークでコミュニケーションが不足する原因はさまざまです。ここでは、テレワークで陥りやすいコミュニケーション不足の原因を、3つにわけて解説します。

3-1.業務上のやりとりのみで気軽な相談・報告がしにくい

テレワークがコミュニケーション不足になる原因の1つが、気軽な会話や相談を話しにくいことです。仕事中の雑談は、ビジネスにおいて大きな役割を果たしています。雑談で相手との打ち解けやすい雰囲気を作ったり、上司と部下や取引先との信頼関係を築いたりできるからです。

しかし、相手の表情やその場の雰囲気がわかりにくいためリモートワークでは、「今雑談をしたら迷惑かもしれない」「話しかけていい雰囲気かわからない」と考えて、必要以上のコミュニケーションを控えてしまうのです。

3-2.画面上でのやりとりやタイムラグにより円滑にコミュニケーションしにくい

テレワークでは、タイムラグによってスムーズなコミュニケーションが取りづらい問題もあります。会社に出勤している従来の働き方では、ちょっとした相談や報告などはその場で対応が可能でした。しかし、オンライン上でやり取りをするテレワークでは、質問や報告をしてから回答を得られるまでにタイムラグが生じやすくなっています。

特にフレックス制を導入している場合は、従業員同士の時間があわず、対応までに長い時間を要する場合もあります。そうすると、業務自体に遅れが生じる可能性も考えられます。

3-3.コミュニケーションツールが使いこなせていない

テレワークで離れた場所にいる相手ともコミュケーションをとる方法の1つとして、コミュケーションツールを導入している企業もあります。しかし、コミュケーションツールを上手く使いこなせていないと、テレワーク中の社員同士のやり取りはいつまで経ってもぎこちないままなので、業務の遅延やレベル低下にもなりかねません。とくに、今まで対面での会話やコミュニケーションが当たり前だった中高年世代は、コミュケーションツールはハードルが高いと考えがちです。

対面ではない会話への不安、チャットツール特有の絵文字文化や、挨拶文のない短文でのやり取りに不快感を覚える人も少なくありません。

しかし、オンラインでのやり取りが身近なデジタルネイティブ世代でも、パソコンを使った上司とのやり取りには苦戦を強いられることも。友人とのスマートフォンを使ったやり取りは気軽に行えるのに、ビジネスシーンではコミュケーションツールを上手く使いこなせないことは、しばしば起きている現象です。

4.テレワークで起こるコミュニケーション不足への対策

4.テレワークで起こるコミュニケーション不足への対策

テレワークの大きなデメリットとされるコミュニケーションの不足を解決するためには、意図的にコミュニケーションの場を用意したり、コミュニケーションツールを活用するための事前準備をしたりすることが必要になってきます。

テレワークでもコミュニケーションがスムーズに取れるように、取り入れたい方法を3つ紹介します。

4-1.意図的に雑談のような気軽なコミュニケーション機会を作る

テレワークで生じるコミュニケーション不足の解消には、テレワークでの雑談や相談のハードルを下げることが大切です。表情が見えにくいテレワークでは、相手の時間を邪魔していないかにばかり意識が向いてしまい、業務上の会話ばかりになりがちです。そこで、リモートシステムを利用してランチタイムやコーヒーブレイクなど社員が雑談できる場を作れば、社員同士の交流がはかれます。

テレワークは、オンオフの切り替えがうまくできず、長時間労働になりやすいこともデメリットのひとつです。アイスブレイクの要領で雑談の時間を意図的に取り入れれば、気分転換や休息の時間になり、テレワークにおける孤独さやストレスの解消にもなります。

また、対面では実現が難しい、遠方の事業所の社員とのコミュニケーションが取りやすいメリットも。開催日程や時間などを柔軟に対応すれば、社員の負担を減らしつつ、コミュニケーションが可能です。

4-2.可能な範囲で対面コミュニケーションの機会を作る

リモートワークが主だった働き方になっても、社員同士で顔をあわせる機会を設けておけば、テレワーク中のコミュニケーションもとりやすくなります。

コロナ禍においては、対面でのコミュニケーションは工夫が必要です。シフト制やサテライトオフィスを積極的に活用して、無理なく対面コミュニケーションを取り入れる方法が効果的です。対面でのコミュケーションがかえって社員の負担にならないように工夫しながら、雑談の機会を設けていきましょう。

4-3.マニュアルやルールを整備してコミュニケーションツール活用を推進する

コミュニケーションツールを取り入れているなら、運用方法にも目を向けることが大切です。年代によってコミュニケーションツールに対する考え方や価値観、利用スキルには差異があります。

利用についてのルールやマニュアルを整備して、世代を超えたコミュニケーションをとりやすい環境を整えましょう。

まとめ

対面と比べてコミュニケーションがとりにくいリモートワークでは、コミュニケーションをとりやすい環境を整えることが大切です。コミュニケーションツールのルールやマニュアルを整備する、雑談ができる時間を設けるなどの対策がおすすめです。

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