更新:

事務作業の効率化とは?仕事が早い人になるための6つのアイディア

日々行なっている業務だからこそ、効率化して事務処理に掛かる時間を減らしたいという方もいるでしょう。この記事では人が行なう事務作業について、効率化を図るためのアイディアやコツをご紹介します。

Excelで便利なショートカットもご紹介するのであわせてご参考下さい。

1.事務作業の効率化を図る6つのアイディアと具体例

事務作業の効率化を図る6つのアイディアと具体例

事務作業を進めるうえで、特別なスキルは必要ありません。MicrosoftやGoogleなどのサービス、自社が確立したシステムを上手に使うことができれば、事務処理のスピードをあげることができます。

とはいえ、肝心の事務作業を行なう環境が好ましくなければ、効率よく進められないケースもあります。まずは事務作業の前に取り掛かりたいポイントをご紹介します。

1-1.デスク周りを整える

事務作業を効率化する上で、パソコンやデスク周りの整理整頓は欠かせません。仕事の早い人は整理整頓がしっかりしていることも多く、必要な資料やデータをパッと引き出せるだけでも業務のロスタイムを減らすことができます。デスク周りを整えるだけで情報処理能力が上がると言えるでしょう。

ペーパーレス化が進んだ職場であれば、パソコンでファイルを管理する能力も重要になります。そのため、結果としてデスクトップ画面がごちゃついてしまうケースも。常日頃からデスクトップ画面にある不要なファイルを削除してフォルダを整理整頓しておくことが大切です。

「デスクトップ画面のファイルが整列されない」という場合は、「デスクトップ画面を右クリック→表示→アイコンを等間隔に整列」にチェックを入れることで自動的に整理することができます。事務作業の効率化を図るためにも、デスク周りはしっかりと整理整頓しておきましょう。

1-2.割り振られたタスクを管理する

業務を効率化するうえで、割り振られた仕事のタスク管理は非常に重要なポイントです。企業によっては社内でのタスク管理ツールが導入されているかと思いますが、個人でも使えるタスク管理アプリを使うのも1つの手段でしょう。

タスクの内容や担当者、期限がいつまでなのかをタスク上に記載することで、行なうべき作業をパッと理解できるようになります。また、「自身がそのタスクを行なうと完了までどのくらい時間が掛かりそうか」といった点をあわせて記載すれば、自分の中で行なうべき順序がはっきりと見えてくるでしょう。

1-3.事務作業の重要度を見極める

タスクの重要度によって、対応の基準を引き下げてみるのも事務作業の効率化を図る方法の1つです。たとえば、社内向けの共有資料であれば、ちょっとした誤記があっても大きな問題にはなりません。

しかし、社外向けの資料に数字ミスや記載漏れがあれば信用を失いかねない問題に発展してしまう可能性もあります。そのため、社外向けはチェックに力を入れてダブル・トリプルと何重にもチェックをしているかもしれません。

これを言い換えると、重要度の低い社内向け資料は優先度を下げてしまうのも1つの手だということ。「社内資料に一字一句ミスはないか」と対応をするのではなく、「データに間違いはないか」という具合に、重要度に応じて事務作業の取り組み方を変えてみることで効率化を図ることができます。

1-4.業務の振り分けを考え直す

事務作業を効率化するうえで、人それぞれの得手不得手を把握するのは重要です。その人の仕事への勤務態度に加えて、培ったスキルや性格などを見直し割り振られている業務が適切か見直してみましょう。

事務作業の中でも向き不向きが分かれています。業務に応じて担当者を変更したり、仕事を外注して事務作業に掛かる負担を軽減してみるのも効率化を図るポイントです。また、機密性の低い事務作業をアウトソーシングするのも選択肢の1つに上がるでしょう。

簡単な事務作業が負担になっている場合は、仕事を外注することで事務作業の効率化を図ることができると言えます。

1-5.一部の事務作業を自動化する

少子高齢化の進行で労働者総数が減少しつつある中、近年では仕事の一部を効率化させるため、RPA(Robotic Process Automation)を使った事務業務の自動化などの導入も進みつつあります。

RPAとは、設定されたルールに従ってひたすら作業を繰り返すロボットのようなものです。そのため、「送られた資料を社内データへ保存する」「発注データを自動的にエクセル化する」といったルーティン化された反復作業を任せることができます。

決められた仕事を確実に繰り返すため、貼り付けミスのようなヒューマンエラーは起きません。単純な事務作業を効率化することで、社員がクリエイティブな作業に集中しやすくなります。

ただし、RPAはAIと違って「何かを判断する」ことができません。たとえば、送られてきた発注データの金額が見るからに間違っていたとしても、異常に気付かずそのまま社内システムに登録してしまうといった問題があります。

1-6.ショートカットキーを活用する

仕事でOfficeのエクセルやグーグルスプレッドシートを使っているのであれば、ショートカットキーを有効活用してみるのもポイントです。ショートカットキーを知っているかどうかで事務作業の効率化に大きな影響を与えます。

たとえば、パソコン上で間違えて資料を「ゴミ箱」に入れたり、文章を消してしまったりしたとき、1つ前に巻き戻す「CTRL+Z」を使えば簡単にもとに戻すことができます。

また、開いているウィンドウから指定のワードを検索できる「CTRL+F」や、開いているウィンドウのファイルや文字をすべて指定する「CTRL+A」といったショートカットキーを知っているだけでも、事務作業を効率化することができるかもしれません。

2.事務作業の効率化に!エクセルで便利なショートカット8選

事務作業の効率化に!エクセルで便利なショートカット8選

「事務作業を効率化する上でショートカットキーを利用するのもコツ」とご紹介したとおり、エクセルを使った事務作業を行う場合はショートカットキーを有効活用すれば効率化を図ることができます。

エクセルの表作りなど仕事で使えるショートカットキーをご紹介します。

2-1.今日の日付を入力

エクセル上で「CTRL+;(セミコロン)」キーを押すと、その日の日付を入力することができます。時間を入力したい場合は「CTRL+:(コロン)」を押すことで、事務作業を効率化させることができます。

2-2.印刷画面を開く

エクセル上で「CTRL+P」キーを押すと、即座に印刷画面を開くことができます。会議で紙の資料が必要など印刷による事務作業が多い場合は少しでも効率化することができます。

2-3.指定範囲の値を消す

エクセル上で消したい範囲をマウスで指定したあと、「Delete(Del)」キーを押すと範囲内の文字(値)を消すことができます。一括で文字(値)削除をしたい場合に便利です。

2-4.削除漏れを把握

エクセル上で「CTRL+矢印キー」キーを押すと、文字(値)が入力されたセルか、ページ領域外に触れるまで進み続けます。縦列・横列にてデータの削除漏れを把握することが可能です。

2-5.直前の行動を繰り返す

エクセル上で「F4」キーを押すと、前の行動を繰り返します。「間隔を空けて背景に色をつけたい」という時にセルを指定してワンタッチで色を塗れるため、事務作業の効率化を図ることができます。

2-6.1つ前に戻る

エクセル上で「CTRL+Z」キーを押すと、1つ前の状態に戻せます。間違えて何かのデータを削除したり、いらない文字を入力したりしたときに便利です。デスクトップなど他のシーンでも応用できます。

2-7.1つ前に進む

エクセル上で「CTRL+Y」キーを押すと、「CTRL+Z」で戻した状態から1つ先に戻せます。「データを戻しすぎた」といったシーンで便利なショートカットです。デスクトップなど他のシーンでも応用できます。

2-8.上書き保存する

エクセル上で「CTRL+S」キーを押すと、即座に上書き保存することができます。クラウド化など自動保存機能も優秀になっているため最近ではあまり使われませんが、万が一のために定期的に保存することも大切です。

2-9.シート間を移動する

エクセル上で「CTRL+Page UP/DOWN」キーを押すと、シート間を即座に移動できます。キーボードだけでシートをまたぎ資料を比較することが可能です。データ入力中にマウスへ持ち替えるロスタイムを失くし、事務作業の効率化を図ることができます。

2-10.プルダウンメニューを開く

エクセルのプルダウンメニューにあわせて「ALT+↑↓の方向キー」を押すことでメニューを開けます。並列・縦列でリストボックスが作られていれば、キーボードだけで納品や担当者を切り替えられるため、事務作業の効率化を図ることができます。

3.企業として事務作業の効率化に取り組む手順

企業として事務作業の効率化に取り組む手順

エクセルのショートカットやタスク管理、重要度の割り振りを再認識することで、事務作業の効率化を図ることができます。しかし、社員個人ができる範囲にも限界があるでしょう。

企業として、社内全体の仕事効率化に取り組む場合は、業務効率化ツールを導入するのもポイントです。ツールを使った効率化を推し進めるうえで、大切なポイントについて見ていきましょう。

3-1.組織内で抱えている課題を把握

業務効率化ツールを使う場合は、まず組織内で抱えている仕事の課題を把握することが重要です。事務作業はどういったことが行われているのか、工数や手間がどの程度掛かっているか現状を把握する必要があります。

タスクごとに抱えている課題は、実際に事務作業を担当している本人にしかわかりません。また、どれだけ大変なタスクであっても、発生頻度の低い案件に対してはツールの優先度も下がるでしょう。各業務における問題点を把握してから、自社の課題に沿った業務効率化ツールを導入することが大切です

3-2.ツールの使い勝手をチェック

どれだけ優れたツールであっても、その使い勝手が悪いと導入が思ったよりも進まず、逆にマニュアルの熟読や研修によって仕事への負担が増えてしまうかもしれません。

業務効率化ツールを導入する主だった目的は、事務作業を効率化することで業務を改善し、人がよりクリエイティブな分野で活動しやすくするためです。そのため、自社員がツールの導入に惑わない環境づくりや、会社の雰囲気に合う業務効率化ツールを選定する必要があります。

3-3.スモールスタートで取り組みを始める

「事務作業が実際に効率化されているのか」という点を把握するために、スモールスタートで取り組みをはじめて見るのもポイントです。

近年では業務効率化ツールの無料トライアルや、期間限定のレンタルシステムも増えつつあります。利用可能な人数に応じた従量課金制もありますので初期コストを抑えることが可能です。

実際に利用してみると、思ったよりも自社システムとの相性が良くないケースや、サポート体制の問題が浮かび上がる場合があります。

3-4.フィードバックを受けて取り組み範囲を広げる

部署ごとやチームごとなど部分的にツールを導入し、仕事の業務効率があがったかフィードバックを受けつつ、徐々に取り組み範囲を広げましょう。情シス課などマニュアルを理解した社員が増えてから取り組み範囲を広げることで、効率的に社内へ業務効率化ツールを浸透させることができます。

まとめ

いろいろな仕事を行なう上で根幹を支えているとも言える事務作業。そんな事務作業だからこそ、ミスは許されないと正確性と効率化に揺れ動いている方もいるでしょう。しかし、正確性と効率化は反対の存在ではありません。

1つ1つの作業を手作業で行なうよりも、ショートカットキーを利用したりRPAによるロボットを利用したりするほうが、正確性を高めつつ事務作業の効率化を図ることができます。

仕事を早く終わらせたいと考えている場合は、効率化を進めるアイディアを応用した上で、各ツールのショートカットコマンドへの造詣を深めてみてはいかがでしょうか。

編集部おすすめ記事

↑ ページの先頭へ