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なぜ会議中に眠いと感じる?4つの原因と5つの対策をまとめて紹介

「やる気が出てこない」というわけではないものの、会社の大切な会議中に、ついあくびが出たり、ウトウトして進行役から注意されてしまったりといった経験はないでしょうか。

うっかり居眠りをして隣の人から起こされたり、会議終了後に上司から叱られたりすることは、誰もが避けたい事態です。

そこで今回は、会議中に眠くなってしまう4つの原因と、5つの対策についてまとめて紹介します。
会議中に眠気を感じることが増えて困っている人は、ぜひ参考にしてください。

1.会議中に眠気を感じる原因は?

会議中に眠気を感じる原因は?

毎日眠気と戦っている人もいれば、会議中にだけ眠くなる人、満腹になると眠気が我慢できなくなる人など、眠気を感じる時間や条件は人によって異なります。
日中の眠気を防ぐためには、まず自分が眠くなりやすい原因を知ることが大切です。

まずは、会議中に眠気を感じることの代表的な原因を4つ紹介します。

1-1.睡眠が足りていないため

眠気を感じる原因として、最も有力な理由が睡眠不足です。

厚生労働省が発表した、20歳以上の社会人に対する睡眠時間の調査では、1日の平均睡眠時間は6時間に届かないと答える人が多くいました。

参考:厚生労働省「平成30年 国民健康・栄養調査結果の概要」

1日に必要な睡眠時間には個人差がありますが、一般的に7時間より短ければ睡眠不足の状態だと言えるでしょう。
睡眠不足が続くことで、脳が十分な休息をとれなくなるため、脳を休ませるために体が自動的に眠りに就こうとします。

また、睡眠は体を休ませている「レム睡眠」と、脳を休ませている「ノンレム睡眠」のバランスも大切です。
この2つの睡眠バランスが取れていなければ、どれだけ長く寝ていても、結果として睡眠不足の状態に陥ります。

質の良い睡眠を十分な時間確保できず、睡眠負債が積みあがっていることが、日中に眠気をもよおす大きな原因です。

1-2.二酸化炭素の濃度が濃い状態のため

会議室内の二酸化炭素の濃度も、眠気を感じる原因の一つです。

空気中の酸素量が減り、二酸化炭素の濃度が上がると、集中力や思考力が低下すると言われています。集中力・思考力が低下すれば、自ずと眠気を感じてしまいます。

会議で使用される会議室のほとんどは、ドアや窓を閉め切った密閉性の高い空間です。
そのような場所に複数人が長時間滞在していると、人間の呼気によって二酸化炭素が部屋中に充満することは避けられません。

寝不足でないにもかかわらず、会議中に限って眠気に襲われる人は、室内の二酸化炭素濃度が濃すぎる可能性があります。
こまめに換気を行うなどして、なるべく二酸化炭素を増やさないようにしましょう。

1-3.血糖値が上がっているため

血糖値が上がっているため

昼食後の会議で眠気に襲われる場合は、血糖値が上がっていることも可能性の一つです。

食事によって摂取した糖分が体内で分解・吸収されて血糖値が上昇すると、膵臓からインスリンが分泌され、体を食事前の状態に戻そうとします。

しかし、糖分が多すぎて急激に血糖値が上昇すると、インスリンの分泌量も増加することで、一時的な低血糖を引き起こすケースが少なくありません。 低血糖になることで、脳の働きが悪くなり、眠気が生じると言われています。

1-4.過眠症になっているため

睡眠量が十分であるにも関わらず、耐え難い眠気を感じる症状が1ヶ月以上継続するようであれば、睡眠障害の一つである「過眠症」の可能性が考えられます。

過眠症には「ナルコレプシー」「突発性過眠症」「反復性過眠症」の3種類があり、特に10~20代の若い人が発祥しやすい病気です。

睡眠時間・換気・食事内容に問題がない場合は、できるだけ早く専門の医療機関を受診し、医師や専門家の診断を仰ぎましょう。

2.会議中に眠いと感じたときの対策

会議中に眠いと感じたときの対策

日中に眠くなりやすい原因を理解したからと言って、すぐに習慣や環境を改善することが難しい人もいるでしょう。

しかし、会議中に眠いと感じたときに対策を取ることで、一時的に眠気を軽減することが可能です。

ここからは、おすすめの眠気撃退法を5つ紹介します。

2-1.カフェインを摂取する

覚醒作用があるカフェインを摂取することで、会議中の眠気防止効果が期待できます。

ただし、コーヒーや紅茶、エナジードリンクなどを飲んでから、カフェインの覚醒効果が得られるのは20分以上必要です。
そのため、眠くなってから摂るのではなく、会議が始まる30分ほど前に摂取しましょう。

カフェインは刺激が強く、体に与える作用や効果時間は個人の体質によって異なります。
そのためカフェインは、過剰摂取をしない・あまり遅い時間に摂らないことがポイントです。あくまでも、体に悪影響がない範囲で摂取しましょう。

2-2.進んで発言をする

会議中は積極的に発言することで、脳の覚醒を促すことができます。

他の参加者同士の会話を、ただ何とはなしに聞いているだけでは、集中力が落ちてしまい内容も頭に入って来ません。

会議中の発言を増やすことで緊張感も増し、周囲の発言にも気を配れるようになります。
思考を活発にすることで、眠気を吹き飛ばすことが可能です。

2-3.休憩中に顔を洗ったり運動したりする

途中に休憩を挟む長時間の会議であれば、洗顔や軽い運動で眠気を振り払いましょう。

眠気覚ましで顔を洗うときは、ぬるま湯よりも冷たさを感じる程度の水の方が、目が覚めやすくなります。
また、冷水で歯磨きしたり口を濯いだりして、口内をリフレッシュさせることも目覚ましに効果的です。

多少のスペースが確保できるようであれば、軽いストレッチなどで体を動かししましょう。
筋肉を使って交感神経を優位にすることで眠気が取れやすくなり、思考回路がすっきりします。

2-4.手のツボを押す

会議中に眠気を感じた際は、手のツボを押して防ぐ方法も有効です。
手のツボは会議中に押すても目立ちにくいため、休憩のない会議や進んで発言することのできない会議中におすすめの方法と言えるでしょう。

◯合谷(ごうこく)

合谷は、親指と人差し指の骨が合流するあたりから、やや人差し指側によった位置にあります。
骨の際に指を差し込んで押し上げたときに、痛みを感じる場所です。親指で強めに2~3秒程押し、左右交互に10回繰り返しましょう。

◯中衝(ちゅうしょう)

中衝は、中指の爪の生え際から2~3mm程下、親指寄りの場所にあります。
親指と人差し指で挟むようにして強く押しましょう。1回10秒、左右交互に3回ずつ行いましょう。

◯労宮(ろうきゅう)

労宮は、掌の中央部、片手を拳に握った際に、中指と薬指が当たる場所の中間点にあります。
親指で5秒ほど強めに押すことを、左右交互に5回ずつ行いましょう。

2-5.食事を見直す

午後一番に会議が開かれるとわかっている場合は、昼食を見直すことで眠気を防止することが可能です。

血糖値が急激に上昇し、一気に下がることで眠気をもよおします。
白米や菓子パンなどの血糖値が上がりやすい食品は控えめにし、玄米やライ麦パンといった血糖値が上がりにくい食べ物を選びましょう。

3.おすすめの睡眠防止アイテムを紹介!

ここまで、眠気の原因や対策方法を紹介してきましたが、今すぐに取り入れるには難しい方法もあるでしょう。
最後に、急な眠気に襲われたときの対処法として、その場ですぐに使用できる睡眠防止アイテムを紹介します。

◯チョコレート

コーヒーや紅茶ほどではないものの、チョコレートにも多少のカフェインが含まれており、一般的にカカオの含有量が多いものほどカフェインも多い傾向です。
また、食後に少量ずつ摂取することで、血糖値の低下を緩やかにできるため、眠気の発生を抑えられます。

◯ガム・タブレット

ガムを噛んであごを動かすことで、脳の覚醒作用を促進させることが可能です。
カフェインやミント系を含む商品を選べば、眠気覚ましの相乗効果が期待できるでしょう。
また、タブレットであれば会議中であっても噛んでいることがバレにくく、ガムよりも刺激が強い商品が多くあるためおすすめです。

◯目薬

クール系の効果がある目薬を使うことで、一時的に眠気を吹き飛ばすことができます。
手っ取り早く使用でき、爽快感も得られるため、洗顔する時間がないときやメイクをしている女性におすすめです。

チョコレートやガム・タブレット、さらに目薬はコンビニなどでも手に入りやすく、持ち運びも容易なため、常備しておくと安心でしょう。

まとめ

会議中に眠くなる原因の多くは、睡眠不足によるものです。
また、昼食によって血糖値が急激に上がることも、午後一番の会議で眠気をもよおす原因となります。
まずは、日頃の睡眠や食事といった、生活習慣を見直すことが最も有効な眠気対策です。

それでも眠気に襲われそうな場合は、会議が始まる前にカフェインを摂取する、進んで議論に加わるといった対策をおすすめします。

睡眠防止アイテムなども上手に活用しながら眠気解消に努め、有意義な会議を行いましょう。

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