集中力を上げるデスクレイアウト|視線が気にならないデスク配置とは
前の人が気になったり、後ろから上司に監視されているような気分になったりと、社員が仕事に集中できない“視線ストレス”にはよく注意しなければなりません。場合によっては、それが原因で生産性が低下している可能性もあります。
オフィスのレイアウトをすこし工夫するだけで、視線ストレスを減らして、雰囲気も変化させられるのをご存知ですか?
社員のやる気を高めて業績アップにつなげるためにも、この記事では職種や業界に応じたデスクのレイアウトパターンをご紹介します。
オフィスコムでオフィスデスクを見てみる
▼このコラムを読んでもらいたい方
- ・オフィスのデスク並びに不満がある方
- ・社員の満足度をあげたい方
- ・職種別に合ったデスクのレイアウトを知りたい方
▼このコラムを読んで得られる情報
- ・デスクのレイアウトがもたらす影響
- ・快適なデスクの間隔
- ・パターン別!人気なデスクのレイアウト
- 目次
- 1.OLの半分以上が、座席に不満を感じている
- 2.座る位置で関係性が変わる!?席配置の心理学
- 3.オフィスでは120センチは距離を置いて快適に
- 4.デスクのレイアウトのパターン5つ
- 5.オフィスを快適にする4つのヒント
- まとめ
1.OLの半分以上が、座席に不満を感じている
働くOLのうち、なんと56%がオフィスの今の座席に不満を感じているのをご存知ですか?(サンケイリビング新聞社調べ)
不満の理由の内訳は、人間関係が32%、空調への不満が25%、業務が上司に見られやすいなどが17%です。
また、職場ストレスの30~60%程度が人間関係によるものであるとも分かっています。(株式会社アデコ調べ)
この2つの調査から、人間関係のストレスも重なって、デスクのレイアウトがストレスになっていると分かります。
そのため、オフィスのレイアウトを少し工夫するだけで、社員のストレスを軽減できるかもしれません。
まずは、関係が良好になりやすいデスクレイアウトのポイントをご紹介します。
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2.座る位置で関係性が変わる!?席配置の心理学
オフィスで対面にいる人とパソコン越しに目が合うと、気になってストレスになる人も多いかもしれません。
実は、視線は自由である方が居心地よく、ストレスが軽減されるとされています。
しかし、向かい合ったデスクレイアウトで対面の人の視線を感じると、視界が不自由になり、捉えられたような気持ちからストレスを抱えてしまうケースも。
対面は、緊張や圧力を抱きやすく、反論したくなる席配置です。ただし、対立してでも議論をしたい場合は対面が向いており、ビジネスシーンでも一般的な配置と言えます。
一方、横並びに座ると、視界は自由でありながら、目を合わせることもできます。
横並びの席配置はリラックスができて、相手に共感的になる配置です。
親密になって、仲を深めたいときは隣に座るのが一番ともされています。
そして、直角になる90°の位置に座ると、相談がしやすく、お互いを尊重しやすい傾向に。
カウンセリングの現場でも、多く用いられる配置です。席の配置は、相手との関係性が変化するきっかけになるとも言えます。
3.オフィスでは120センチは距離を置いて快適に
人には「パーソナルスペース」があり、相手との関係に応じてストレスを感じる距離は異なります。
満員電車などの人口密度が高い場所でイライラするのは、パーソナルスペースが侵害されるため。パーソナルスペースは、親しい間柄程近くなり、仕事に関係する相手だと120~360センチ程度の距離感が適切です。
自分のスペースと自由な視界が確保できるデスクレイアウトこそ、快適なオフィスの条件といえます。
特に、隣や前の人との距離が近すぎないか確認してみましょう。
もし、距離が近すぎるならデスクを広いものに変更したり、、パーテーションで仕切りを作ったりするだけで、より仕事に集中できる環境を作れます。
また、オフィスの“何もない空間”が広くなるほど、快適な空間となるため、オフィス家具を詰め込みすぎないのもポイントです。
オフィスの余白は約70%が標準的で、これ以下になると狭く感じるとも言われています。
次に、職種や業界ごとに向いている席配置をご紹介します。
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4.デスクのレイアウトのパターン5つ
職種や業界によって、適切なレイアウトは異なります。5つのレイアウトのパターンから、自分のオフィスに適した席配置を採用しましょう。
4-1.対向式レイアウト(島型)
部署ごとにデスクを向かい合わせに配置していく、もっとも一般的なレイアウトです。
広めのデスクを向かい合わせに配置します。
三角型の配置も好まれ、その場合は斜めの角度で向かい合うため、パーソナルスペースが広くなるメリットがあります。
対抗式レイアウトは通路とオフィスチェアのスペースが共有されるためコンパクトで、席替えも容易に行えるのもポイントです。
バランスのよいデスクレイアウトのため、事務職や営業職など、あらゆる職種や業界で採用されます。
4-2.同向式レイアウト(スクール式、並列式)
学校の教室のように、ひとつの方向に向けてデスクを並べるレイアウトで、伝票や書類の流れに応じてデスクを設置できます。
対向式レイアウトよりも「個人の集中」を重視しているため、コミュニケーションが多い業務には不向きです。
また、前後に棚などの仕切りがなく、管理職が前方にいる部下を監視するようになると、ストレスになる場合も。
銀行の店舗、電話オペレーターなど、主にコミュニケーションより集中が必要な仕事に向いています。
4-3.ブース型レイアウト
パーテーション・パネルでデスクの周囲を囲い、ブース状の作業空間を作りるデスクレイアウトです。
周囲からの雑音や視線を防ぎやすくなるため、作業に集中できます。
また、パネルの高さや配置を調整すれば、コミュニケーションも取りやすくなるのもメリットです。
個人で進める仕事をしており、高い集中力が必要とされるプログラマーやクリエイティブ職などに最適です。
4-4.背面対向式レイアウト
チームごとにひとつの空間を使用して、デスクを背中合わせに配置するレイアウトです。
壁に向かって配置されているため、他人の視線を気にせずに集中できます。
さらに、後ろを振り向くとチームメンバーと会話ができるため、コミュニケーションと集中を両立。
ただし、スペース効率は低いため、人数が少なめの職場か、広いオフィススペースが必要です。
企画・開発職などチームでの協同作業が多く、集中も必要な職場に向いています。
4-5.フリーアドレス式レイアウト
デスクなど座席の配置は対向式ですが、空いている席を自由に使用するレイアウトです。
オフィスへの出勤人数によって席数を調整し、必要最低限の座席を用意するため、スペース効率にも優れたレイアウトといえます。
また、他部署との会話も柔軟に行えます。注意点としては、無線LAN環境や個人専用のロッカーが別途必要です。
言い換えれば、一度設備を用意すれば、人数の増減にも柔軟に対応が可能です。
ただし、経理や人事などの管理部門は、書類を多く扱い、集中が必要であるため不向きです。
出張や外出の多い営業職や、他部署との連携が必要な企画職に効果的なレイアウトです。
5.オフィスを快適にする4つのヒント
デスクのレイアウトをただ変更するだけでは、望んでいた効果を得られないかもしれません。ストレスなくオフィスライフを過ごすための、4つのヒントをご紹介します。
まず、現在の座席・家具が変更できない場合は、パーテーションや棚・ファイルで新たに仕切りを作るか、パソコンの高さや椅子の高さを調整して、より快適な座席を作るのをおすすめします。
2つ目に、対向式デスクなどのレイアウトの職場でも、業務を集中して行いたいときは、パーテーションで仕切られたデスクを別に用意しておくと便利です。
集中したい時にはそこへ移動して、仕事に集中する仕組みを取り入れるのをおすすめします。
3つ目に、ミーティングスペースも用意して、メンバー間のコミュニケーションをとりましょう。
作業用の座席とは異なる、リラックスしてコミュニケーションをとりやすいオフィス家具を配置するのがおすすめです。
最後に、集中力を高めるために川のせせらぎなどの音楽を流す、緑を置く、開放感のある空間を作るのもひとつのポイント。
静かすぎるオフィスは逆にストレスになるため、メンバー間の気軽な相談や雑談などがしにくくなり、人間関係が疎遠になってしまいます。
まとめ
視線を気にせず集中できるオフィス作りには、職場に適したデスクレイアウトを選ぶ必要があります。加えて、オフィスのスペースにはゆとりを持ち、隣や前と距離を保つのもポイントです。
また、より集中力を高めるために、パーテーションなどを利用するのもおすすめです。
さらに、「作業用のデスクやミーティングスペースを作る」「解放感のある空間を作る」といった取り組みもプラスに働くため要チェックです。
オフィスデスクのレイアウトで、職場の雰囲気は大きく変わります。
まずはデスクのレイアウトをもとに、オフィス環境を変えることからスタートしませんか。
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