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ストレスをコントロールし集中力を高める3つの方法や関係性を解説

仕事をしていても集中力が続かない、ちょっと休憩のはずが何時間も経過していた、このような経験はありませんか。急がなくてはと頭では分かっていても、集中力が維持できないケースはあるものです。

集中力を高めるためには、集中力がどのように生まれるのかを知る必要があります。集中力を生み出すキーワードは、「ストレス」と「リラックス」です。この2つの関係と、集中力を高めるさまざまな方法をご紹介します。

1.人は長時間にわたり集中力を持続させることができない

人は長時間にわたり集中力を持続させることができない

作業を効率的に進めるためには、集中力を持続させることが必要です。しかし、人は集中力をどのくらい持続させることができるのでしょうか。

アメリカの心理学者によると、人が1日に発揮できる集中力は訓練しても4時間が限度とされています。1日の仕事時間を8時間とすると、多くても半分くらいの時間しか集中力を維持できない、ということです。

集中力を長時間維持しようとしても、どこかで途切れてしまうことは当然と言えるでしょう。

集中力を長時間保ち続けようとすると、逆に効率が落ちてしまいます。高い集中力を維持するためには、適度な休憩が必要だということが分かります。

2.ストレスとリラックスのバランスと集中力の関係

集中力とストレス・リラックスの関係性を知るためには、以下の2点をまず把握しておかなければなりません。

  • ・集中力を長時間保つことはできない
  • ・適度な休憩を挟むことで集中力が回復する

ストレスというと日常生活では悪い意味に使われがちですが、実際には心身の集中力が高まっている状態です。ストレス時は自律神経のうちの交感神経が活発になり、体は集中力を高めるために緊張しています。

対して副交感神経が活発になり、体が弛緩しているときがリラックスと呼ばれる状態です。このリラックスにより、体はストレスから解放されて、集中力を回復させることができます。つまり、集中力を高めるためには交感神経と副交感神経のバランスを保ち、適切に切り替えられなければなりません。

たとえば、息継ぎしながら泳ぐ自分の姿を思い浮かべてみましょう。できるだけ前へ進むためには、泳ぎの合間にリズムよく息継ぎする必要があります。泳ぐだけで息継ぎしなければ呼吸が続かず、息継ぎばかりで泳がなければ前には進みません。泳ぎが息継ぎを必要として、息継ぎで泳ぎが続くように、リラックスとストレスは切り離せない関係にあるのです。

仕事の集中力を高めるためには、ストレスとリラックスの状態を作り出せるようにしましょう。ストレスとリラックスの切り替えを意識的に行うことで、高い集中力により労働生産性が向上します。

3.オフィスでできる集中力を高める3つの方法

ここまで紹介したように、人は集中力を長く保つことがほぼ不可能であり、1日8時間近くもデスクと向き合うオフィスワークにおいても例外ではありません。

ここからは、会社員の方も行える集中力を高める方法を3つ紹介します。いずれもデスクから離れて歩き回る必要がなく、職場の人たちの目があまり気にならない方法であるため、ぜひ実践してみてください。

3-1.イメージでストレスとリラックスの差を利用する

イメージでストレスとリラックスの差を利用する

前述したように、ストレスとは体が緊張した状態であり、リラックスは弛緩した状態を指します。このストレスとリラックスの差が大きいほど集中力は高まりやすいため、強いストレスと理想のリラックスをイメージして活用しましょう。

やり方は、以下の3ステップのように順序立てて行います。

ステップ1 ストレスの要因について「しなかった場合」の自分をイメージする
ステップ2 「終わった場合」の自分をイメージする
ステップ3 ストレスがなくなりリラックスしている自分を思い浮かべたら、ストレスの要因に向き合う

一度目を閉じてストレスとリラックスをイメージすることで、すでにストレスの原因を片づけたような達成感が得られます。集中力が切れた時に行うことでも気分転換できる対処法であるため、業務が行き詰まった時などに試してみてください。

3-2.呼吸でストレスとリラックスの状態をコントロールする

呼吸でストレスとリラックスの状態をコントロールする

呼吸するだけでも、ストレスとリラックスの身体状態を任意で作り出して、コントロールすることができます。方法は、以下の呼吸を行うだけです。

  • ・ストレス状態を作る時→浅く短い呼吸をする
  • ・リラックス状態を作る時→深く長い呼吸をする

浅く短い呼吸は全速力で走った時の息の上がり方と似ていて、体が自然とこわばります。対して、深く長い呼吸は睡眠時と似ている息遣いです。
この呼吸法をマスターすれば、リラックスの呼吸を繰り返してからストレスの呼吸に切り替えることで、高い集中力で作業に入ることができます。

呼吸のコントロールは、椅子に腰掛けたままでも行うことができる方法です。仕事中に集中力が保てなくなった時は、ストレスとリラックスの呼吸を試してみましょう。

3-3.体を軽く動かすことで凝りを解しリラックス状態を作る

デスク作業の合間に肩を回したり、腰を軽く動かしたりといった仕草をしたことがある方も多いでしょう。体を軽く動かすことは、ストレスから体を解放し、集中力を回復するリラックス方法です。

椅子からあまり動かない範囲でできる、軽いストレッチ3つを以下でご紹介します。

  • ①息を吸いながら肩を上げて、吐きながら肩を下ろす
  • ②ゆっくり呼吸しながら緩く首を回す
  • ③背筋を伸ばして、両手を広げながら深呼吸

ストレッチでリラックス状態を作るためには、リラックス状態を作る呼吸のリズムにあわせて体を動かすことを意識してください。ゆったりとした呼吸と動きでストレスが緩和されて、リラックス効果が期待できます。

4.集中力を持続させる効果のあるオフィス家具

集中力を持続させる効果のあるオフィス家具

集中力を高める方法が分かっても、作業の合間に一々行うことは避けたいという方も多いのではないでしょうか。
なるべく集中力の高い状態を維持したいときは、作業環境を最適化することがおすすめです。オフィス家具の中にはストレスを軽減して、集中力を高める効果を持つものがあります。

ここからは、集中力を持続させる効果のあるオフィス家具を紹介します。

4-1.高機能チェア

高機能チェアは、人間工学に基づいて設計されているオフィスチェアです。背もたれは人間の背中にフィットするようにS字カーブを描き、広い座面の上に深く腰掛けることができます。

座る姿勢が良くなり、肩こり・腰痛といった体の緊張を避けられる点が、集中力を持続させられる理由です。アームレストやヘッドレストの角度も変えられるため、チェアの細部を自分の体に合わせて調整できます。

高機能チェアを選ぶ時には、背もたれや座面の素材・サイズ・リクライニング角度を確認しましょう。特に背もたれから座面の材質は、放湿性・放熱性を考えることが必要です。足元のキャスターもロックの有無で使用感が異なります。

4-2.スタンディングテーブル

デスクワークの集中力に興味がある方は、スタンディングテーブルの利用を考えたことがあるのではないでしょうか。スタンディングテーブルとは、デスクワークが立ったまま行えるように設計されている丈高の机です。

海外では、デスクワークは立ち姿勢で行った方が効率は良くなるという研究結果が出ており、スタンディングテーブルは集中力向上に効果があります。立っている状態は体内の血流が良くなるため、眠気が起こりにくく、座り姿勢よりも体が凝りにくい点もメリットです。

スタンディングテーブルは、自分の身長に合った商品を選びましょう。背筋を伸ばして立った姿勢で、肘から曲げた腕が自然に落ち着く位置が、最適なテーブル面の高さです。疲労感をおぼえた時には座って作業できるように、昇降機能が付いていると便利に使えます。

まとめ

人は1日あたり4時間、短期的には15分程度しか集中力を維持できないと言われています。集中している時とは、交感神経の働きにより体が緊張しているストレスの状態です。ストレスによる緊張感は長く続かないため、定期的にリラックスの状態も作る必要があります。

集中力を高めるためには、ストレスとリラックスを切り替える方法がおすすめです。作業の合間にイメージや呼吸、軽い運動を利用することで、高いストレスから深いリラックスをつくり出すことができるでしょう。高機能チェアやスタンディングテーブルといったオフィス家具も利用して、集中力を生み出すストレスを上手にコントロールしてみてください。

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