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マイクロマネジメントとは?引き起こされる弊害から対処方法まで解説

職場の人間関係トラブルの要因の一つとして知られるマイクロマネジメント。企業で働いている方や、人事関係の仕事についている方の中には、マイクロマネジメントという言葉に聞き覚えのある方も多いでしょう。

しかし一方で、マイクロマネジメントをしている方の中にも、言葉としては聞いたことがないという方もいるはずです。

そこで今回は、マイクロマネジメントとはどのようなことを指すのかという基本的な知識から、マイクロマネジメントにより引き起こされる弊害について解説します。特に、組織内でマネジメントを行う立場にある方はぜひ参考にしてください。

1.マイクロマネジメントとは?

マイクロマネジメントとは?

まず最初に、マイクロマネジメントとはどういったことを指すのかについて簡単に説明します。マイクロマネジメントとは、ごく簡潔にいうと上司から部下への「過干渉」を指した言葉です。

マイクロマネジメントをしてしまう人は、以下のような特徴を持つ傾向があります。

  • ・こだわりが強い人
  • ・部下に仕事を任せておくことを不安に感じる人
  • ・完璧主義者

また、細かく管理をすることで自らの価値を示したいと考えているような人もマイクロマネジメントを行いやすいとされています。

しかし、管理職についている方であれば、大なり小なり部下の管理を行う必要はあります。そのため、具体的にどのような行動がマイクロマネジメントに当てはまるのかという点は気になるところでしょう。

一般的に、マイクロマネジメントには大きく分けて4つの特徴があります。以下の特徴に当てはまる行動を取っていた場合は、マイクロマネジメントと見なされることが多いです。

  • ・全体を把握したい
  • ・何でも口を出してしまう
  • ・逐一報告してほしい
  • ・些細なミスでも追求する

ここからは、それぞれの特徴についてより詳しく説明します。

〇全体を把握したい
第一に、自分の携わっている仕事の全体を把握したがることはマイクロマネジメントにつながります。
管理者であっても、常に全体を把握している必要はありません。必要な情報以上に物事を把握しようとすると、上司部下共に余計な手間が増えてしまい、結果的に仕事も滞ることとなります。

〇何でも口を出してしまう
また、全体を把握したがる人の多くは、把握した情報を元に各所に対して口を出してしまう傾向にあります。これも、本来口を出すべきでない権限の者が口を挟むことで仕事の流れや組織の上下関係が崩れることにつながるため、デメリットの大きい行為と言えるでしょう。

〇逐一報告してほしい
細かいことであっても、逐一報告を求めることもマイクロマネジメントの特徴です。
必要以上に報告を要求することで上司も部下も報告の手間が増え、加えて部下としては常に監視されているようで働きづらい環境となってしまいます。

〇些細なミスでも追及する
些細なミスでも細かく追求することも、マイクロマネジメントにつながります。ミスの追求は必ずしも悪いことではありませんが、些細なミスの内容まで追求する意味は薄く、加えて部下のモチベーションも低下してしまいます。

2.マイクロマネジメントによって引き起こされる弊害

マイクロマネジメントによって引き起こされる弊害

マイクロマネジメントは職場に悪影響を及ぼす行為ですが、それを行っている本人は自身がマイクロマネジメントをしていることや、それによる悪影響に気づいていないことも少なくありません。

ここからは、実際にマイクロマネジメントによって引き起こされる弊害を紹介します。

2-1.パフォーマンスの低下

マイクロマネジメントによる最大の弊害は、職場のパフォーマンスが低下することです。上司が細かい部分まで管理を行うことで、部下の発想や思考は仕事に活かされることがなく、全て上司の指示通りに行動することとなります。

部下を完全に上司の望み通りに動かすことができるならそれでも良いものの、上司の能力にも限度があるため、実際に望みどおりに動くことはほぼ不可能だと言えるでしょう。そのため、結果的にマイクロマネジメントは部下の長所を消すだけに終わる可能性が高くなってしまいます。

このような環境では、部下の仕事のパフォーマンスは低下し、結果として職場全体の生産性も低下するでしょう。

2-2.キャリア形成の妨害

マイクロマネジメントには、長期的なものでは人材のキャリア形成の妨げになるという弊害もあります。
これは、上司の傀儡として指示通りに仕事をすることだけを続けていると、部下自身の失敗や成功の機会が失われ、キャリア形成が行われなくなってしまうためです。

2-3.組織全体のやる気と求心力の低下

上司によるマイクロマネジメントは、その組織全体のやる気と求心力の低下という弊害にもつながります。
上司による細かい管理は、部下が自主的に業務に取り組む姿勢を奪うことになり、部下はただ指示に従っていれば良いという思考を持ってしまいます。このような思考状態では、部下のやる気が起こるはずもありません。
また、部下は表面上は上司に従うものの、それで信頼関係が築かれるわけではなく、上司の求心力自体はどんどんと低下していきます。

3.マイクロマネジメントの対処方法3つ

マイクロマネジメントの対処方法3つ

最後に、マイクロマネジメントの対処方法を紹介します。

マイクロマネジメントは上司から部下に対して行われるものであるため、基本的に一従業員でしかない部下側からの根本的な解決は難しいとされています。

しかし、以下3つの「マイクロマネジメントの対処方法」を知っておくことで、マイクロマネジメントによる弊害を軽減することができるでしょう。

  • ・要望を満たせるよう努力する
  • ・先を見据えて仕事をする
  • ・定期的に報告する

ここからは、上記3つの対処方法をより詳しく説明します。

3-1.要望を満たせるよう努力する

マイクロマネジメントをする上司も、社員に悪影響を与えることが目的ではなく、自分なりの考えを持って管理をしています。そのため、上司の要望を満たしてさえいれば、上司もそれ以上細かく管理をしてくることもなくなるでしょう。

マイクロマネジメントによる指摘は毎回同じようなものである傾向が高いため、その傾向を掴んであらかじめ応えるようにすることで、上司の指摘を封じることができます。

3-2.先を見据えて仕事をする

マイクロマネジメントとは、上司が自分の考え方を部下へと押し付け、その通りに行動させようとすることです。
つまり、上司の考え方を把握し、自分にどう行動させたいのかを予測して行動すれば、上司も指示をする余地がなくなり、余計な干渉をしてくることはなくなるでしょう。

3-3.定期的に報告する

マイクロマネジメントの特徴として、頻繁に報告を求めてくるというものがあります。それを防ぐためには、報告を求められるのを待たず、自分から定期的に報告を行うという対処法がおすすめです。

マイクロマネジメントをする上司は、部下の仕事状況に不安を感じているため、しきりに報告を求めてきます。しかし、自分から定期的に報告をしていれば、上司も部下の仕事状況を把握できていることに満足し、頻繁に報告を要求してくることもなくなるでしょう。

まとめ

マイクロマネジメントとは、上司が部下に対して過度に干渉を行うことを指す言葉で、具体例としては細かい作業方法の指示や頻繁な報告の要求などがあります。

マイクロマネジメントをしている上司自身は多くがそのことに気づいておらず、むしろ勤勉に仕事をしていると思っている傾向にあります。しかし実際には、マイクロマネジメントは職場のパフォーマンスの低下や部下のキャリア形成の妨害など、多くの深刻な弊害を引き起こす要因となります。

部下側から上司のマイクロマネジメントを改善することは難しいものの、適切な対処方法を取ることでその弊害を減らすことはできます。ここまでの内容を参考に、ぜひマイクロマネジメントの対処方法を試してみてください。

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