座り過ぎなら立ってみる!スタンディングスタイルで仕事効率アップ!
「デスクワーク」と聞けば、一日中座ってパソコンで仕事をしている姿を思い浮かべます。
確かに長時間ほとんど同じ姿勢でいるのですから、心身どちらにもよい状態とはいえないでしょう。
オフィスデスクの周りは使う物の整理整頓ができていて、何がどこにあるのか素早く把握できれば確かに仕事もはかどります。
そうでなくても、もともと勤勉といわれる日本人は、世界的に見てもこうした仕事スタイルが主流のイメージだと思われます。
押してもダメなら引いてみる。逆転の発想や新たな着想を得るきっかけになる格言です。
座り仕事が効率を妨げるなら、いっそ立って仕事をしてみれば…。
実際に立ち仕事が取り入れられるのは、それだけのメリットが証明されてきている背景があるからだといえそうです。
- 目次
- 1.立つことがよい?スタンディングスタイルとは
- 2.「立ち仕事」、その導入の効果とメリットは
- 3.そうはいっても慣れないスタイルなので…
- 4.スタンディングスタイルを有効に活用する
- 5.心身に優しい、柔軟な取り入れ方を (まとめ)
1.立つことがよい?スタンディングスタイルとは
長い時間座っていると、健康な人でも腰が痛くなります。同じ姿勢で作業をするのですから、体のあちこちが凝って、血流が悪くなります。
事実、1日8時間以上座っている人は、その状態が4時間以内の人に比べてガンで亡くなる危険性が1.21倍になるという結果が、アメリカの研究でわかっています。
座ったままだったり、ずっと体を動かさないでいると、糖質の代謝に悪影響が起こり、動脈硬化などのリスクが高まるというのです。
そこで、例えば仕事中は30分から1時間おきくらいにストレッチをしたり、席を離れて体を動かすことが推奨されています。
こうした座り仕事の改善策として、立った状態で作業をしたり会議をしたりする「スタンディング」の仕事スタイルが登場したのです。
よく知られているスタンディングデスクは、この“立ったまま仕事ができる”を叶えるアイテムとして広まってきました。
庶民的な例ですが、立ち飲みバーや立ち食いソバ屋のようなテーブルで、パソコン業務をしたり打ち合わせをしたりするイメージです。
<参考>「YOMIURI ONLINE ヨミドクター 座りすぎ なぜ体に悪い?」
2.「立ち仕事」、その導入の効果とメリットは
以前、震災の影響から、十分に体も動かせないスペースで避難生活を余儀なくされた人たちの「エコノミークラス症候群」が問題になりました。
長時間動かずにいることでうっ血したり、血栓ができるような症状のことを指し、最悪は死に至る危険性のあるものです。
仕事中でもこのリスクがないわけではありません。同じ姿勢を取り続けたり、あまり動かない体勢で作業をしたりすることは、それくらい危険をはらんでいるのです。
こうした中で注目されている、立ち仕事やスタンディングスタイル。つい長い時間座ってしまう弊害を緩和するだけではないメリットを持っている点が、大きな長所の一つです。
想像するだけでも何となく感触がつかめるかもしれません。まずは、立って仕事をするアイテムとして最もポピュラーな、スタンディングデスク活用のメリットを考えてみましょう。
2-1.腰痛や肩の凝りを軽減する
座り仕事の悩みの種とされる腰痛や肩凝りを抑えることができます。背筋が伸びること、姿勢がよくなることがポイントです。
2-2.気分転換になる
座りっぱなしで能率が下がる場合には、立つとリフレッシュすることができます。視界に入るものや視点が変わることが、その理由の一つ。
そしてずっと立っていることもなかなか体力を使うので、密度濃く集中して仕事に取りかかる意識づけにも役立ちます。
2-3.フットワークがよくなる
例えば寒い時期にひざ掛けをして座っていると、立とうとするだけで手間がかかります。
“立ったり座ったり”の回数が減ることで、必要な時に即座に動ける環境が獲得でき、スムーズなフットワークを実現できるのです。
2-4.眠気も防げる
座った状態だと、特にランチ後などには眠くなりますね。立っていることは「ついウトウト…」を解消でき、効率的かつ正確な仕事の能率をサポートしてくれます。
2-5.心身の活性化にプラス
立っていますから、足腰にも好影響が出ます。運動不足の解消…まではいかなくても、代謝をよくすることには貢献します。
2-6.充実したミーティングができる
スタンディングデスクのメリットは、個人の疲労軽減や作業能率に関わる点ばかりではありません。
立った状態でのミーティングは、座っていても出てこないようなアイディアのひらめきや、活発な意見のやりとりにも一役買ってくれます。
一日の座り時間が長い人は、短い人より死亡リスクが高いという怖いデータが報告されているのですから、まずは座りっぱなしを減らすよう努めること。
これが重要な優先事項であることは確かなようですね。
3.そうはいっても慣れないスタイルなので…
スタンディングはすべてのオフィス、あらゆるワーカーに適しているのか…というと、これはそれぞれの環境、個々のコンディションや思いによる部分が少なからずあります。
検討材料をまとめてみましょう。
3-1.慣れるために時間がかかる場合も
座り仕事に慣れていると、最初は立って作業することにやりにくさを感じるかもしれません。
慣れるまでにある程度の時間がかかることもあります。
また足腰に持病や痛みがある人は、無理は禁物です。
3-2.専用のデスクが必要
今のデスクではなく、専用のスタンディングデスクを使うことになるため、新たな備品を購入する必要があります。
3-3.長時間だと足に負担がかかる
立ち仕事には、立ち仕事ならではの負担が当然あります。
ずっと立っていると足がむくんだり、足の裏が痛くなったりして作業効率の妨げにもなります。
4.スタンディングスタイルを有効に活用する
スタンディングスタイルのススメは、立っている状態が座っているより効率がよい、ということを意味しているわけではありません。
ポイントは“座り過ぎのデメリットを減らし、立つことのよさを活かす”です。
座ったほうが集中できる時もありますし、座りっぱなしのデメリット解消のために立って仕事をしても、バランスの悪い立ち方をしていては、別の凝りや痛みの原因にもなってしまいます。
ただ、例えばパソコンの作業になると、画面を食い入るようにのぞきこんだりして急に姿勢が悪くなる人もいますよね。
どちらにしてもスタンディングは、当たり前とされるこれまでの働き方の改善策として、また座り過ぎが心身に与えるリスクを軽減してくれる“一つの提案材料”として、そのよさを理解して活用することが重要といえます。
どんな状態でも正しいポジションを保つことが大切で、スタンディングデスクは、そのためのサポートツールであるべきなのです。
おすすめのスタンディングデスクをご紹介します。
共用するなら、高さ調節ができること、ミーティングで活用するなら、大きさや配線の具合なども考慮にいれるとよいでしょう。
フォリット 昇降デスク 手動 高さ調節 ガス圧式 上下昇降
幅1200×奥行700×高さ700〜1130mm
ガス圧式レバーで高さの調整が簡単にできます。手動式なので電動に比べて低コストなのも魅力。高さは700〜1130mmまで変えられ、立位・座位どちらにも活用できます。
5.心身に優しい、柔軟な取り入れ方を (まとめ)
パソコンやインターネットを介した作業が一般的になったことで、座り仕事の度合いはより深まってきているといえます。
そして、よくないのは実感していながらも、「結局一日ずっと座ったままだった」という日がどんどん増えていることでしょう。
スタンディングスタイルは、座り仕事に取って代わる新しい働き方ではありません。
座ったポジションのほうが集中できたり効率がよかったりする場面もあります。
そして、どのような姿勢がやりやすいかは、働く人それぞれの仕事の内容や進め方にきっと関係しています。
要はオフィス環境が、快適に働ける仕組みをどれだけ提供できるか、です。
現在は多くの仕事場が、座って仕事をこなす状態になっているでしょう。
ただし、座りっぱなしが体に悪いことは周知の事実。その負担を軽減できるメリットをスタンディングスタイルは持っています。
まずは職場に花を飾るように、気軽にスタンディングデスクを1つ取り入れてみませんか。
きっと気分転換の一助になったり、職場環境の改善方法に一石を投じることができるはずです。
これからの会社作り、そして社員の健康増進、負担軽減のために、ぜひ会社として“立ち上がりましょう”。