【専門家監修】オフィスに集中ブースを設置するメリットは?費用や選ぶポイント、設置例を解説【動画解説あり】
近年では、オフィス環境を改善するために「集中ブース」を導入する事例も増加傾向にあります。
従来のオープンなオフィスレイアウトに加えて、集中ブースと呼ばれる個室型ブースを設置することで、「集中力向上」「情報漏洩防止」「感染症対策」などさまざまな効果を得られるのがメリットです。
また、テレワークの普及によってWeb会議などで集中できる環境のニーズが高まっており、今後もオフィスに集中ブースを設置するケースが増加傾向にあると言えます。
この記事では、オフィス家具のプロが「集中ブース」の基礎からメリット、選び方まで徹底解説します。そのうえで、オフィスへの設置例や設置するときのポイント、おすすめの集中ブースも紹介しますので、あわせてご参照ください。
- 目次
- 1.そもそも、集中ブース(個室型ブース)とは?
- 2.集中ブースを設置する3つのメリット
- 3.集中ブースを選ぶ際のポイントとは?
- 4.集中ブースの代表的メーカーの費用
- 5.オフィスにおける集中ブースの設置例
- 6.集中ブースはどこに設置するべきか?
- まとめ
1.そもそも、集中ブース(個室型ブース)とは?
集中ブースとは、オフィス内に設置される1人〜複数人で作業・会話ができる個室・半個室型ブースのことです。近年では、新型コロナウイルス感染症の拡大とリモートワークの普及により、Web会議を前提としたオフィス設計が盛んになり、集中ブースの導入が加速しています。
オフィスだけでなく、駅中(JR東日本 駅構内など)の「STATION BOOTH」など公共施設内でも目にしたことがある人は多いでしょう。集中ブース内には充電も装備されており、Web会議だけでなく、周囲の音を遮断し作業へ集中したいときにも有効です。
また、防音機能が付いているため、声が外に漏れにくいのも特徴です。その性質から、情報漏洩が気になるWeb会議や打ち合わせ、「作業へ集中したいときの個室ブース」として近年オフィスでのニーズが高まっています。
1-1.集中ブースの歴史とニーズが増した背景
初代メーカーがどこかは定かではないものの、集中ブースの需要は2000年代後半からインターネットの普及と共に高まりました。特に新型コロナウイルスの影響で、多くの企業がリモートワークを導入したことで、プライバシーの保護された作業環境が必要とされています。
リモートワークの普及に伴って、昨今ではWeb会議を用いたビジネスも一般的な手段です。しかし、Web会議では社内外の情報が飛び交うため、情報漏洩のリスクが伴います。そこで、安心してWeb会議を行えるよう、防音性・遮音性に優れた集中ブースのニーズが高まったのが背景です。
一昔前はオープンなフロアや窓際のフリーアドレス席、会議室への移動で済ます企業がほとんどでしたが、オフィスに集中ブースを導入して打ち合わせ相手に配慮する事例が増加傾向にあります。
2.集中ブースを設置する3つのメリット
集中ブースの導入には多くの利点があり、オフィスの生産性を高めて従業員の満足度を向上させられると評判です。集中ブースをオフィスに設置すれば、大きく分けて以下3つのメリットを得られます。
- Web会議の内容の守秘管理ができる
- 従業員が深く集中(没入)できる
- ウイルス・風邪の感染防止に繋がる
ここでは、集中ブースをオフィスに設置する3つのメリットについて解説します。
2-1.Web会議の内容の守秘管理ができる
オフィスに集中ブースを導入すれば、Web会議中の秘密を保持して情報漏洩を防げるのがメリットです。Web会議中、当事者が会話に夢中で気づいていないうちに、周囲の人へ情報が漏れてしまう事例も少なくありません。
取引先の守秘情報や社員の個人情報を社外に漏らしてしまうと、重大なトラブルにつながってしまうのも事実です。また、たとえ同じ社内でも、取引先相手の情報をオフィス内に漏洩するのは好ましくないでしょう。
そこで、オフィスに集中ブースを導入すれば、Web会議の内容が漏れ出るのを防ぐ効果が期待できます。情報管理の意識が高まるほか、打ち合わせ相手に心理的な負荷を掛けないのもメリットです。
- ・営業部が顧客とのオンライン商談中、オフィスの集中ブースを利用することで守秘義務を遵守できる
- ・人事部がオンライン面接を行うとき、集中ブースで社員のプライバシーを保護できる
- ・研究開発部が新製品等の社外秘情報を打ち合わせする際、オフィスの集中ブースを利用して情報漏洩を防止できる
2-2.従業員が深く集中(没入)できる
静かなオフィス環境だと思っても、騒音値(デシベル数)を図ってみると雑音に満ちているといった事例は珍しくありません。作業へ集中していたつもりでも、ふとした雑音が耳に入って集中が途切れてしまうケースもあります。
オフィスに集中ブースを導入すれば、外部の雑音をシャットアウトして従業員が作業に没入できるのがメリットです。生産性を大幅に引き上げ、効率的にタスクを終わらせられます。
一般的に、静かなオフィスのデシベル数は約50db、騒々しいオフィスでは約70dbが騒音値の目安です。人が静寂さを感じるのは20~30dbとされているため、30~40dbほどの遮音性能を持った集中ブースを導入すれば、静かで快適な作業空間を構築できます。
また、集中ブースは一人の世界に籠もって深く集中できるだけでなく、「従業員同士の雑談」を防げるのも特徴です。普段のオフィス空間とは切り離された集中ブースを用意することで、「今は話しかけるべきではない」といった意識を従業員全体で共有できます。
2-3.ウイルス・風邪の感染防止に繋がる
オフィスに集中ブースを導入すれば、飛沫感染等のリスクを最小限に抑えて、ウイルス・風邪の感染防止につなげられるのもメリットです。
集中ブースが普及したのはコロナ禍からですが、感染防止に役立つのはコロナだけではありません。インフルエンザや普通の風邪でも、社内に感染が拡大すると、大幅に生産性が落ちてしまったり、労働力が一時的に失われたりしてしまいます。
そのようなリスクも、オフィスに個室型の集中ブースを導入して、物理的に隔絶された環境を用意することで飛沫感染などを防止する効果が期待できます。生産性が大幅に低下するのを避けて、安定した労働環境を構築できるのがメリットです。
ただし、オフィスに個室型の集中ブースを導入するときは、内部の衛生環境を保つためにこまめな消毒作業が求められます。かえって感染拡大を招いてしまうリスクもあるため、「利用者は使用後に消毒する」といったルール作りも大切です。
- ・個室型集中ブースなら、咳やくしゃみを周囲に飛散させるリスクを大幅に低減できる
- ・花粉やハウスダストなどのアレルゲンをシャットアウトして、アレルギーのある社員も仕事へ集中しやすい環境を構築できる
- ・卓上型の簡易的な集中ブースでも、飛沫感染のリスクを低下させる効果が期待できる
3.集中ブースを選ぶ際のポイントとは?
オフィスの集中ブースを選ぶ際は、いくつかチェックしたいポイントがあります。オフィスのニーズに合った集中ブースを導入するためにも、以下の点に着目することが大切です。
- 完全個室が必要か、オープンタイプでよいか判断する
- 防音性・遮音性はどこまで望むのか判断する
- オフィスにフィットするサイズ・デザインであるか判断する
ここでは、集中ブースを選ぶ際のポイントについて解説します。
3-1.完全個室が必要か、オープンタイプでよいか判断する
オフィス向け集中ブースと一言で言っても、「クローズ型(完全個室)」「セミクローズ型(半個室型)」「オープン型(卓上・パーテーション型)」の3種類があります。具体的な違いは以下のとおりです。
・クローズ型
床・天井・壁の4面すべてが壁で覆われた完全個室。防音性に優れ密閉した空間を構築できるが、消防法等の配慮が必須。機密性の高い打ち合わせ向け・セミクローズ型
天井部が開かれており、床・壁の4面すべてが覆われた半個室。適度な開放感で一定の騒音をシャットアウトできる。ラフなWeb会議向け・オープン型
壁の一面が開かれている集中ブース。視線を遮って仕事への没入感を高められ、費用も安価で導入しやすい。個人ワークや集中ブース運用向け
オフィスに集中ブースを設けるときは、完全個室が必要かどうかで比較検討するのをおすすめします。たとえば、ちょっとした電話会議や簡単な作業であれば、オープンタイプの集中ブースでも十分なケースがあります。
オープンタイプの集中ブースは価格設定も安価なため、費用対効果を最大限に発揮しやすいのがメリットです。加えて、手軽に設置・移動させやすい性質もあり、オフィスのレイアウトを適宜変更できる魅力もあります。
一方で、Web会議で顧客と機密情報を取り扱う場合は、完全個室型の集中ブースが好ましいのも事実です。マイクが周囲の騒音を拾って打ち合わせ相手に迷惑を掛ける可能性もあるため、半個室型~完全個室型などの遮音性が期待できる集中ブースをおすすめします。
しかし、完全個室型ブースは重厚感が増し、手軽に移動させるのは難しくなってしまいます。また、価格設定も高めになるため、予算やニーズを踏まえてオフィスに導入することが大切です。
3-2.防音性・遮音性はどこまで望むのか判断する
オフィス向け集中ブースと一言でまとめても、実際の防音性・遮音性は大きく異なります。先述したとおり、優れた防音性を求めて集中ブースを探している場合は、「クローズ型(完全個室)」がおすすめです。
一般的に、「クローズ型(完全個室)」の集中ブースなら、およそ30~40dbの遮音・防音性能を期待できます。騒音値(db)別の目安は以下のとおりです。
騒音値(db)目安 | 大きさの目安 |
---|---|
70デシベル | 掃除機の音や騒々しい事務所 |
60デシベル | 静かな乗用車内や普通の会話 |
50デシベル | 静かで人の少ない事務所内 |
40デシベル | 閑静な住宅街や図書館内 |
30デシベル | ささやき声 |
掃除機レベルの騒音がするオフィスでも、40dbカットの集中ブースを導入することで、騒音がほとんど感じられない環境に早変わりします。しかし、防音・遮音性能に優れた個室ブースは導入費用が高くなる点に注意が必要です。
特に、防音性に優れたモデルは100~300万円と必要予算が高額になります。限られた予算でオフィスに集中ブースを導入するときは、「機密性の高い打ち合わせは1日に何度行われるのか」「防音性能が必要な環境はいくつ必要か」など必要性を踏まえたうえで検討することが大切です。
3-3.オフィスにフィットするサイズ・デザインであるか判断する
オフィスに集中ブースを導入するときは、オフィス空間に圧迫感を生み出さないか、サイズを含めて比較検討するのも大切です。個室ブースはガラス・木材・防火材を始めとしてさまざまな素材が使用されており、色合いや雰囲気は大きく異なります。
ナチュラルなオフィスに質感の異なった個室ブースを導入してしまうと、空間の統一感が薄れてしまい、違和感を生み出す原因になってしまうかもしれません。
開放感のあるオフィスではクリアなガラスパネルが多めの集中ブース、ナチュラルテイストのオフィスでは木目調の集中ブースなど、シーンに合わせたデザインがおすすめです。
また、サイズ感も製品によって大きく異なるため、設置スペースが十分かもチェックしましょう。なかには4人入りで会議室のように利用できる個室ブースもあり、複数人で使うミーティングルームとしても活用したい場合は、それらをチェックするのもおすすめです。
4.集中ブースの代表的メーカーの費用
オフィス向け集中ブースの費用は、種類やサイズ、機能によって異なります。なかには要問い合わせのモデルもあり、具体的な費用相場がいまいち分からないと頭を悩ませる方もいるかもしれません。
ここでは、法人向けとして多種多様なオフィス家具を取り揃えている「オフィスコム」より、完全個室型からオープン型のパーソナルスペース向けまで幅広いモデルの費用相場・機能の違いをご紹介します。
製品名 | cocoon booth | One-Bo | platz | CONBOX | HIBIS | TF Panel |
---|---|---|---|---|---|---|
商品画像 | ||||||
製品価格目安 (税込) |
要問い合わせ | 602,800円~ | 2,592,000円~ | |||
商品詳細 | cocoon booth | One-Bo | platz | CONBOX | HIBIS | TF Panel |
タイプ | クローズ型 | クローズ型 | クローズ型 | セミクローズ型 | オープン型 | オープン型 |
人数 | 1人用 | 1人用 | 1~4人用 | 1人用 | 1~4人用 | 1人用 |
防音・遮音性能 ※ |
約34dbカット | 約24dbカット | 約41dbカット | 約10dbカット | / | / |
標準装備 | ・LEDダウンライト ・換気扇 ・電池式火災報知器 ・放出型自動消火装置 ・荷物掛け用壁面フック ・レバーハンドル ・AC電源1口+スイッチ ・重量用アジャスター |
・LED照明 ・USB付コンセント ・スプリンクラー ・換気ファン ・ドアストッパー ・プライベートドア ・スマートガラス ・デスク |
・照明 ・換気扇 ・USB付コンセント ・熱感知式消火器付 ・遮音シート ・デスク |
・ドアクローザー付属 ・デスク |
・パネル付きソファ ・軽作業向けデスク |
・L字デスク ・サイドテーブル ・配線ボックス&スリット ・衣類掛けフック2個 |
※一部数値は市ヶ谷ライブショールーム環境下での検証結果またはメーカー測定値であり、周辺の騒音環境により実測値は変化します。
4-1.cocoon booth | アスプルンド
【1人用】「cocoon booth」
価格:要問い合わせ
種類 | クローズ型の完全個室 |
---|---|
サイズ | Small/幅1000×奥行1000×高さ2320 (mm) Medium/幅1100×奥行1100×高さ2320 (mm) Large/幅1200×奥行1200×高さ2320 (mm) |
カラー | ピンク、ベージュ、グレー、グリーン、ネイビー |
搭載機能 | LED照明、換気扇、コンセント、煙感知器、遮音シート、デスク、荷物かけ用壁面フック |
細部までこだわりを持って作られた近代的デザインが特徴のオフィス向け集中ブースです。1人用として設計されており、完全クローズ型で防音効果に優れているため、機密性の高いWeb会議にもおすすめです。
サイズはSmallからLargeまで3タイプ用意されており、オフィス空間や作業スペースに合わせて好みの大きさを選べます。特にSmalは、デスクの位置が高めに設計されているため、スタンディングスタイルなどの一時利用を促しやすいのもポイントです。
AC・USB用の電源口も搭載されているなど、機能的な工夫が隅々まで採用されています。
4-2.One-Bo | プラザクリエイト・ZVCJapan
【1人用】「One-Bo」
602,800円~
種類 | クローズ型の完全個室 |
---|---|
サイズ | 1.00シリーズ/幅1000×奥行1000×高さ2095mm
1.20シリーズ/幅1200×奥行1200×高さ2095mm (スプリンクラータイプは高さ2210mm) |
カラー | ブラック、ホワイト、レッド、ブルー、オレンジ、グリーン、イエロー、マゼンタ、パープル、木目調(8種) |
搭載機能 | LED照明、換気扇、USB付きコンセント、煙感知器、遮音シート、デスク、スマートガラス |
Zoomが共同企画で設計したオフィス向け集中ブースです。「オンライン会議向け」として銘打たれており、快適な打ち合わせに必要な機能が多数搭載されています。
完全なクローズ型で声や物音をシャットアウトし、防音・遮音性能に優れています。加えて、ドアに用いられるガラスはスマートガラスで、ボタンひとつでスモークを掛けられるのも魅力です。
ワンタッチで個室感を高めて、プライバシーを確保しながら気軽にオンライン会議を行えます。
また、豊富なカラーバリエーションが用意されており、ナチュラルなオフィスにも合う木目調があるのも嬉しいポイントです。アートセレクションとして「武田双雲モデル」「大橋澪モデル」など、特別なデザインを施した集中ブースも登場しています。
4-3.platz | NiFT
【1~4人用】「platz」
2,592,000円~
種類 | クローズ型の完全個室 |
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サイズ | W1,000 x D1,200 x H2,325mm |
カラー | グラファイトブラック |
搭載機能 | 換気扇、USB付きコンセント、煙感知器、遮音シート、デスク |
最大4人で同時に使用できる会議室としても流用可能な集中ブースです。特に遮音性・防音性能に着目して設計されており、「市ヶ谷ライブショールーム」で測定されたテストでは約41dbカットを実現しています。
また、小さな空間でも複数人で作業に集中できるよう、さまざまなオプション品が用意されているのもポイントです。ワーク用のテーブルやベンチを始めとして、モニター取り付けブラケットやオプション照明、空気清浄機など豊富な選択肢から好みにカスタマイズできます。
優れた防音性能と最大4人まで参加できる仕組みにより、チーム単位でのWeb会議が多いオフィスにおすすめの集中ブースです。
4-4.CONBOX(コンボックス) | ドラゴングループ
【1人用】「CONBOX」
種類 | セミクローズ型の上部開放型個室 |
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サイズ | 1000×奥行1285×高さ1900mm |
カラー | ピンク、マスタード、グリーン、グレー、ブルー、ベージュ |
搭載機能 | 調音するオーラルソニック、デスク |
セミクローズ型モデルのため比較的気軽に導入できるオフィス向け集中ブースです。消防法に配慮して換気等の付帯設備を搭載する必要がないため、組み立てや解体を容易に行えます。
内部にはテーブルが付いており、別途オフィスチェアを用意すればデスクワークの集中ブースに早変わりします。また、スタンディングワーク向けのモデルも登場しており、オフィスのニーズによってデスクの高さを変えられるのもポイントです。
上部が開放的なデザインのため外部の音を完全にシャットアウトするのは難しいものの、傾斜パネルやオーラルソニックの調音効果によって、内側の音が外に漏れ出にくくなっています。ラフなWeb会議などで活用しやすく、「打ち合わせコーナー」としてオフィス内に用意しやすいのも魅力です。
4-5.HIBIS(ハイビス) | オフィスコム
【1~4人用】「HIBIS」
種類 | オープン型の集中ブース |
---|---|
サイズ | 幅920×奥行760×高さ1240mm |
カラー | ダークグレー、ブルー、グリーン、ブラウン |
搭載機能 | パネル付きソファ、簡単な作業ができるミニテーブル付き |
ちょっとしたリラックススペースとしても活用できるオフィス向けのパネル付きソファです。左右背面を遮ったパネルが「程よいこもり感」を演出しており、オープン型集中ブースのように活用できます。
肉厚なクッションと柔らかな背もたれによって、くつろぎながら作業できるのが魅力です。
着席時に目線が隠れる高さ設計のため、周囲の視線を気にせず作業できます。パーソナル空間を確保しつつも、クローズ型やセミクローズ型のような圧迫感が抑えられているため、小規模なオフィスに導入しやすいのも魅力です。
テーブルなしモデルや2人向け、4人向けの応接会議室セットなど複数のモデルが用意されています。
4-6.TF Panel | プラス
【1人用】「TF Panel」
種類 | オープン型の集中ブース |
---|---|
サイズ | 幅1500×奥行1750×高さ1520mm |
カラー | ネイビー、モスグリーン、ベージュ |
搭載機能 | スリット付き天板、配線ボックス、サイドテーブル、衣類フック2個 |
パーテーションを用いたパネル型の集中ブースで、独特な形状によりオープン型でも半個室のように活用できるオフィス向け集中ブースです。一人ひとりが働きやすい環境を構築しやすく、周囲の視線を遮るデザインによって、仕事への没入感を高める効果が期待できます。
また、単体型・連結基本型・連結増連型の3タイプが用意されており、それぞれを組み合わせて複数個のワークブースをつなげられるのも魅力です。デッドスペースを最小限に抑えて、オフィス空間に複数の集中ブースを構築できます。
衣類や小物を掛けられるハンガーやサイドテーブルが付いているほか、壁はマグネットでメモを貼り付けられるのも特徴のひとつ。周囲と隔てた空間を確立することで個室感を強め、生産性の向上も期待できます。
5.オフィスにおける集中ブースの設置例
オフィス向けの集中ブースには多くの種類があります。それと同じく、「程よい個室感を求めている」「安心して打ち合わせできる遮音性を求めている」「ちょっとした息抜きスペースとしても活用したい」など、集中ブースに求めているニーズもさまざまです。
ここでは、いくつかの設置例とともに、ニーズに応じた集中ブースの選び方を解説します。
5-1.価格を抑えて移動可能な集中ブースを設置したい場合
価格を抑えて移動も手軽な集中ブースを設置したい場合は、「オープン型」の集中ブースがおすすめです。軽量なモデルが多く個人でも移動させやすいため、オフィスのレイアウトを気軽に変更できます。
パーテーションで区切るタイプは、用途に応じて柔軟にレイアウトを変更できるのも魅力です。集中ブースとしてだけでなく、ちょっとしたリラックスエリアの構築にも転用できます。
加えて、「適度なこもり感のあるチェアやデスク」なら、オープン型集中ブースとして代用しやすいのもメリットです。圧迫感を抑えられるため、小規模なオフィスにも導入しやすくなります。
また、オープンタイプの集中ブースは、ほかのモデルに比べると価格設定が抑えめなのも嬉しいポイントです。コストパフォーマンスを重視するときは、開放的なデザインで程よく視線を遮るオープン型の集中ブースをおすすめします。
5-2.個室で周囲の目を気にせず作業したい場合
周囲の目を気にせず作業したい場合は、四方を壁で覆う「セミクローズ型」の集中ブースがおすすめです。ドアを含め4面すべてを壁で覆い隠すため、周囲の目を気にせずデスクワークに集中できます。
モデルによっては中に人がいるかどうかを判断するため「ガラス戸」を採用した集中ブースもありますが、スマートガラスなどの仕組みによって一定のプライバシー性を確保できるのも魅力です。
また、戸口から見て正面にデスクがある「フロントイン」モデルなら、ガラス戸が背面になるため人の動きを気にせず作業に没入できます。
セミクローズ型は上部が開放的なデザインのため、消防法に配慮せず導入しやすい魅力もあります。程よい個室感を重視する場合は、セミクローズ型の集中ブースがおすすめです。
5-3.完全防音で外部に情報を漏らさずに作業したい場合
機密性の高いWeb会議など、特に防音性を重視している場合は、「クローズ型」の集中ブースがおすすめです。重厚なデザインが多く設置や組み立てには手間が掛かってしまうものの、内外の雑音をシャットアウトして、優れた防音性能を発揮できます。
そのため、内側の音が漏れ出るのを防ぎ、機密性の高いWeb会議も気軽に行いやすいのが魅力です。また、「覗き込み」に気付けるよう、戸に対してデスクが横付けになる「サイドイン」も多くなっています。
なかには、ボタンひとつでガラス戸にスモークを掛けられるモデルもあり、音だけでなく視覚も完全にシャットアウトできるのが魅力です。防音・遮音性能は製品によって異なるため、実際にどの程度のデシベル数を低減できるのか、事前に検証してみるのをおすすめします。
5-4.1人だけでなく、複数人で会議・談笑もできるスペースを求めている場合
あまりスペースの取れないオフィス空間において、会議室を併用したい場合は「ワイドモデル+クローズ型」の集中ブースがおすすめです。ワイドモデルの個室ブースは最大4人まで同時入室できるモデルもあり、社内での打ち合わせも快適に行いやすくなります。
また、複数人で会議ができるモデルは、内部にモニターを設置したり、デスクやソファを追加できたりと過ごしやすい環境にカスタマイズできるのも魅力です。クローズ型の防音性能を活かして内部の情報が漏れ出にくいほか、気軽な打ち合わせも行えます。
そのため、機密性の高い打ち合わせからカジュアルなミーティングまで、リラックスした状態でのディスカッションを行えるのが魅力です。オフィス空間に余裕があり、複数人での利用を想定している場合は、ワイドなクローズ型の集中ブースがおすすめです。
5-5.リクライニング機能付きでリラックスしてクリエイティビティを発揮したい場合
オフィス向け個室ブースのなかには、ソファ+リクライニング機能でリラックスしたまま、作業への没入感を高められるモデルも登場しています。落ち着いた状態で仕事に集中できるため、クリエイティブな業務を始めとした幅広い作業との相性に優れているのもポイントです。
リラックスできる集中ブースと一口に言っても、実際の形態はさまざまです。なかには、従来の集中ブースに高機能なオフィスチェアを採用し、快適な作業環境を構築する事例もあります。
6.集中ブースはどこに設置するべきか?
近年、多様化しているワークシーンではオフィスに集中ブースを設置するニーズが高まっています。しかし、集中ブースを適当に設置してしまうと、遮音効果を得られないばかりか、動線が悪化してオフィスの生産性が下がってしまう可能性も否定できません。
オフィスに集中ブースを設けるときは、以下の2点どちらかに設置するのをおすすめします。
- オフィスの奥や端のスペース
- 利用者がオフィスの様子をチラ見できる角度
ここでは、オフィスレイアウトのプロが、集中ブースを設置すべきポイントについて解説します。
なお、オフィスコムではオフィス全体のトータルコーディネートから、集中ブースの搬入・設置まで幅広いサポートを行っています。個室ブースやパーテーションを用いた空間レイアウトも得意としておりますので、興味をお持ちいただけましたらぜひお気軽にお問い合わせください。
おしゃれなオフィスのデザイン・レイアウト例
6-1.オフィスの奥や端のスペース
オフィスに集中ブースを導入するときは、奥まった位置か、端のスペースに設置するのをおすすめします。中央の活動的なエリアから離れるため、騒音から隔離しやすくなるのがメリットです。個室ブースが持つ防音性と相まって、快適な作業空間を構築できます。
また、通行の邪魔になりにくいのもポイントです。既存の動線を崩さずに必要な人が個室ブースエリアへ向かうようにレイアウトすれば、効率的かつ機能的にオフィススペースを活用できます。
さらに、奥まった位置や端のスペースに設置することで人通りを少なくし、個室ブースとしての魅力を引き出せるのもメリットのひとつ。「人が通ると視線が気になる」といった心配ごとを減らし、仕事への没入感を高める効果が期待できます。
6-2.利用者がオフィスの様子をチラ見できる角度
オフィスの様子をちらりと見渡せるような位置に集中ブースを設置するのも、選択肢のひとつです。利用者が完全に孤立することなく、ほかのメンバーと程よい距離感を保ちながら作業できるメリットがあります。
また、ふとしたときに背後から話しかけられたり、扉を叩かれたりすると驚いて仕事への集中力が絶たれてしまうかもしれません。入口から見てサイドにテーブルがある集中ブースなら、仕事をしつつも扉方面に視野を持てるため、オフィスの雰囲気を感じながら仕事を行えます。
オフィスの奥や端のスペースに設置するのもおすすめですが、従業員同士のやりとりの頻度や業務の内容によっては、オフィスの様子をちらりと目に収められるような位置に設置するのをおすすめします。
まとめ
集中ブースは、オフィス環境において多くのメリットを提供します。「プライバシーの保護」「集中力の向上」「感染症対策」「機密性の高い打ち合わせを行える」など、さまざまなニーズに応えられるのが魅力です。
しかし、集中ブースには多種多様なモデルが登場しているため、ニーズやタイプ、デザインに応じて自社のオフィスにあったモデルを選ぶ必要があります。
「自社オフィスに合った集中ブースとは何か」と頭を悩ませている方は、ぜひこの機会にオフィスコムをご利用ください。
オフィスコムではオフィスレイアウトを含めたデザインのトータルコーディネートも承っており、お客様一人ひとりのニーズを深堀りして、理想的なオフィスを構築します。
求めている機能性に応じて最適な集中ブース選びのサポートもいたしますので、興味をお持ちいただけましたらぜひお気軽にお問い合わせください。
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