身体が疲れる原因は背もたれ? オフィスチェアを適切に調整する方法
デスクワークで長時間オフィスチェアに座っていると、腰の痛みや身体の疲労感に悩まされる人がいます。「デスクワークなら仕方ない」と諦めてしまう人もいますが、実はオフィスチェアを適切に調整するだけで、腰の痛みや疲労感を軽減できる可能性があるのをご存知ですか?。
具体的には、「背もたれ」「座面位置」「ひじ掛け」などの場所を調整するだけで、疲労感を緩和する効果が期待できます。
この記事では、オフィスチェアの背もたれにある調節機能の種類や、オフィスチェアを調整して身体が疲れにくくする方法について解説します。疲れにくい姿勢でリラックスしたい人は、ぜひこの記事を参考にして、オフィスチェアの背もたれ・座面位置・ひじ掛けを調整してみてください。
▼このコラムを読んでもらいたい方
- ・デスクワークで身体の疲労感を感じる方
- ・最近新しくオフィスチェアを購入した方
- ・オフィスチェアの微調節方法が知りたい方
▼このコラムを読んで得られる情報
- ・疲れにくいオフィスチェアの特徴
- ・疲れにくくするための調節方法
- 目次
- 1.オフィスチェアの背もたれを調整できる機能
- 2.疲れにくくなる背もたれの調整方法
- 3.背もたれ以外に重要なオフィスチェアの調整ポイント
- 4.オフィスチェアの背もたれを見直すことも重要!
- まとめ
1.オフィスチェアの背もたれを調整できる機能
オフィスチェアには背もたれを調整できるモデルが多く、その機能にもいくつかの種類があります。代表的な背もたれの微調節機能が、「リクライニング機能」「ロッキング機能」「ランバーサポート」です。それぞれの調節機能を有効活用すれば、オフィスチェアに腰掛けたとき、背もたれに身体を預けるだけで疲労感を緩和する効果が期待できます。
疲れにくい姿勢でオフィスチェアを使うには、背もたれに搭載された各種機能の特徴を理解して使いこなすことが大切です。ここでは、オフィスチェアの背もたれに搭載された各種機能の特徴について解説します。
1-1.リクライニング機能
リクライニング機能とは、背もたれを後ろに倒して角度を固定できる機能です。新幹線や飛行機の座席にあるリクライニングチェアをイメージすると分かりやすいかもしれません。オフィスチェアのリクライニング機能を調整すると、背もたれを疲れにくい角度に固定できます。また、モデルによっては座面とシンクロして動く「シンクロリクライニング」機能が搭載されたオフィスチェアも存在します。
リクライニングはとても便利な機能ですが、場合によってはオフィスチェアの背もたれから音がする原因になる場合も。ねじを締め直し、ねじやスプリングに潤滑油をさすと改善する可能性があるため、リクライニング時の音が気になる場合は確認しておきましょう。
1-2.ロッキング機能
ロッキング機能とは、身体の動きや体重移動に合わせて、背もたれや座面の角度が変化する機能です。リクライニング機能とは違って角度の固定が主目的ではなく、ゆりかごのようにオフィスチェアで身体を揺らせる仕組みです。ロッキング機能を調整すれば、身体を動かしたときに背もたれなどをどの程度前後できるか、ロッキング角度や反発力等を調節できるモデルもあります。
ロッキング機能には、さまざまな種類があります。具体的には、背もたれだけが動く「背のみロッキング機能」や、体重を掛けたときに背もたれがどの程度傾くかを調整できる「ロッキング強弱調節機能」などです。
1-3.ランバーサポート
ランバーサポートとは、クッションなどで腰周り支える機能です。ランバーサポート機能を調整すると、自分の腰の位置にクッションを合わせられるため、背骨がS字状を保ちやすくなり、疲れにくい姿勢を維持しやすくなります。
ランバーサポートのクッション素材は、高反発ウレタンや低反発ウレタン、メッシュタイプ生地などさまざまです。普段の作業環境や、座り心地の好みに合わせて選ぶと、快適な座り心地を実現できます。
2.疲れにくくなる背もたれの調整方法
疲れにくいかどうかは、座っているときの姿勢で決まります。長時間座っても身体が疲れないようオフィスチェアの背もたれを調節するには、リクライニング角度や、ランバーサポートを適切な位置に調整し、疲れにくい姿勢を長時間維持できるようにする工夫が重要です。
長時間座っても疲れにくい姿勢を具体的にあげると「骨盤を立てている」「背骨のS字カーブを維持する」といった座り方を指します。ここでは、長時間座っても疲れにくい姿勢を維持できる背もたれの調整方法について詳しく解説するため、ぜひ参考にしてください。
2-1.【背もたれ】100度前後の角度にする
長時間座っても疲れにくくする1つ目のポイントとして、「骨盤を立てて座ること」があげられます。骨盤を立てるとは、「骨盤が前後左右に傾かない」「床に対して垂直」といった、骨盤が本来あるべき状態です。骨盤を立てて座ると、肩や首、内臓、腰など体の各部位への負担が軽減され、肩こりや消化機能の改善や腰痛対策の効果まで期待できます。
骨盤を立てて座るには、オフィスチェアに深く座り、リクライニング機能を使って椅子の背もたれを100°前後に角度調節するのをおすすめします。ただし、適切なリクライニング角度は使用するパソコンの種類や、普段よくする作業内容によっても異なります。たとえば、パソコン作業で後傾姿勢の方は100°前後。書類仕事で前傾姿勢を取る方は80°にするなどがあげられます。また、前傾姿勢をサポートできる機能付きのオフィスチェアもあるため、それらの購入も重要です。背もたれの角度は個人差があるため、いつもの作業環境で実際にオフィスチェアへ腰掛けた状態で調整するのをおすすめします。
2-2.【ランバーサポート】腰の位置に動かす
長時間座っても疲れにくくする2つ目のポイントとして、「背骨のS字カーブを維持して座ること」があげられます。普段の立ち姿勢では背骨がS字のカーブを描いていますが、オフィスチェアへ座るとカーブが崩れてアーチ状となりがちです。背骨が本来あるべきではない形になると、腰に負担がかかり腰痛を引き起こしやすくなります。そのため、疲れないオフィスチェアとして背もたれを調節するときは、S字カーブの維持が重要です。
背骨のS字カーブを維持してオフィスチェアへ座るには、ランバーサポートを背骨のS字カーブに添わせるように調整する必要があります。深く座って背筋を伸ばしたときに、腰部の内側に反っている位置にクッションがくるよう、オフィスチェアのランバーサポートを調整しましょう。ランバーサポートの位置調節も同じく、普段の作業姿勢を取ったうえで微調整するのをおすすめします。
3.背もたれ以外に重要なオフィスチェアの調整ポイント
オフィスチェアでさらに快適な座り心地を追求するには、ほかにも調整すべき部分が2か所あります。それは、「座面位置」と「ひじ掛け」です。座面位置は、床からの高さに加え、奥行きを調整できる機能が搭載されたオフィスチェアもあります。ひじ掛けもまた、モデルによるものの高さや角度の調整が可能です。
疲れにくいオフィスチェアへ快適に座るには、疲れにくい着座姿勢の維持に加えて、身体へフィット感や体圧の分散も重要なポイントです。背もたれの機能を十分に発揮させるためにも、座面やひじ掛けの微調節も行いましょう。
3-1.ポイント1:座面位置
座面高は、足裏全体が床につく高さがベストです。座面が高すぎると足が宙ぶらりんになり、その重さが影響して座面に接している部分が圧迫された結果、体圧が適切に分散できなくなったり、むくみやすくなったりと悪影響が生じます。そのため「座面の高さは足裏がしっかりつく」「膝裏の位置が座面に対して並行・または少し上」程度の座面高がベストです。
座面の奥行きは、座面の奥まで深く腰掛けたとき、「足の裏が床につく」「膝裏にあたらない」奥行きに調整するのをおすすめします。奥行きが深すぎると、背もたれやランバーサポートに体がきちんとフィットせず、オフィスチェアに搭載されている微調節機能が十分に効果を発揮できなくなります。
3-2.ポイント2:ひじ掛け
ひじ掛けの高さは、オフィスデスクと同じ高さに調整するのをおすすめします。オフィスデスクと同じ高さに調節すると、肘の重さを肘掛けでしっかり受け止められるほか、デスクを支点にして手首などに腕の重量が掛かる心配もありません。腕の重さをひじ掛けに分散すれば、作業時の肩や腕への負担を軽くでき、肩こりや腕の疲労の軽減につながります。
ひじ掛けの角度は、普段の作業時に腕が動かしやすい角度に調整するのをおすすめします。高さと合わせて調整すると、ひじ掛けで腕の重さを効果的に受け止めることが可能です。
4.オフィスチェアの背もたれを見直すことも重要!
オフィスチェアの背もたれを調整してもまだ腰周りに違和感が残る場合は、背もたれの種類を見直すのもポイントです。オフィスチェアは、高さに応じて主に3種類の背もたれを選べます。それぞれメリット・デメリットがあるため、参考にしてください。
種類 | ローバック |
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概要 |
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メリット |
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デメリット |
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種類 | ミドルバック |
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概要 |
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メリット |
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デメリット |
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種類 | ハイバック |
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概要 |
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メリット |
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デメリット |
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まとめ
デスクワークで使うオフィスチェアには、多くの調節機能が備わっています。それぞれの調節機能を有効活用してはじめて、長時間座っていても疲れにくい快適な座り心地を実現することが可能です。
背もたれやひじ掛けなどを活用して、疲れにくい姿勢の維持や体圧分散を心がけると、作業中の疲労感は大きく和らぎます。近年では、長時間のゲームプレイに向けサポート機能の満載な「ゲーミングチェア」が、デスクワークの疲労軽減にも役立つと評判です。それぞれの特徴や微調節機能を十分に理解したうえで、自分に合ったオフィスチェアの選定をおすすめします。