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オフィスで簡単にできるストレッチ6つ|肩・首こりや腰痛の予防法

長時間の座り仕事をする人が増えている昨今、肩や首のこり、腰痛は多くの現代人が抱える悩みごととなっています。肩や首が張ってつらいからと、仕事の合間に軽く揉んでみても、なかなか疲れが取れないことは珍しくありません。

そこで今回は、オフィスの椅子に座ったままでもできるストレッチ方法を、部位別に紹介します。また、肩・首・腰のこりや痛みを予防する方法も紹介するため、日頃から肩・首こりや腰痛に悩まされている人は、ぜひ参考にしてください。

1.肩・首こりや腰痛が起こるのはなぜ?

肩・首こりや腰痛が起こるのはなぜ?

基本的に体のどこかを動かす際、動かす場所とは別の場所を骨や筋肉で固定することで動作が可能となります。例えば、画面を見ながら手や指を動かすパソコン作業の場合、首や肩を中心とした筋肉を固定していることがほとんどです。

起立しているときと比べて、中腰のときは約1.5倍、座っているときは約1.4倍の負担が腰にかかっています。つまり、ただ座っているだけであっても、腰にかかる負担は中腰で作業しているときとほぼ同じです。

同じ姿勢を長時間続けていると、特定の場所にばかり負担がかかり続けることとなり、筋肉が緊張状態に陥ることは避けられません。過剰に緊張した筋肉が血管や神経を圧迫すると、血流が悪くなったり痛みが発生したりします。

2.【部位別】オフィスで座ったままできる6つのストレッチを紹介!

長時間同じ姿勢でいることで体がこっている場合は、定期的に休憩を取り、立って歩いたり軽い運動をしたりすることが一番の解消法です。しかし、仕事中であれば、なかなか思うように体をほぐすための時間や場所を取れません。

歩くことや運動することが難しいのであれば、離席せずにできるストレッチをしましょう。ストレッチをすると軽い気分転換にもなるため、おすすめの方法です。
ここでは、オフィスで簡単にできるストレッチのやり方を、6つの部位別に紹介します。

2-1.首

首周りに効果的なストレッチを紹介します。以下の手順で行いましょう。
1方向につき、20~30秒程度行うことが目安です。

首
1 椅子に座ったまま、体をリラックスさせる
2 目線はまっすぐに前を向き、背筋を伸ばす
3 後頭部で両手を組み、頭と手の重みだけを利用して首を前に倒す
4 ゆっくりと元の位置に戻す
5 右手を真上に持ち上げて、そのまま左耳に上から添える
6 頭と手の重みだけを利用して、首を右側にゆっくりと倒す
7 ゆっくりと元の位置に戻す
8 反対側も同じように行う
ポイント
  • 首を倒すときは、腕の力を使わない
  • 首から下はまっすぐに保ったまま、傾かないよう注意する

2-2.肩

肩周りに効果的なストレッチを2つ紹介します。以下の手順で行いましょう。
1回につき、20~30秒程度行うことが目安です。

1 手を下に向け、両肘を肩の高さまで持ち上げる
2 肘から指先にかけて力を抜く
3 そのまま勢いを付けず、ゆっくり大きく肘を前から後ろに回す
4 後ろから前へも同じように回す
ポイント
  • 肘を持ち上げるとき、肩は持ち上げないよう気を付ける
  • 肘が肩まで上がらない人は、上がる高さまでにして無理をしない
1 背中側で腕組みをする
2 そのまま上体を前・右・左、それぞれに傾ける
ポイント
  • 息は止めず、ゆっくりと深呼吸する
  • 腰を中心に回すことや左右交互に傾けることも効果的

2-3.背中

背中に効果的なストレッチを2つ紹介します。以下の手順で行いましょう。
1回につき、20~30秒程度行うことが目安です。

1 背もたれは使わず、背筋を伸ばす
2 右腕をまっすぐ上に伸ばす
3 首だけで右を向き、目線は右から天井へ、体は左側へ傾ける
ポイント
  • 呼吸は止めず、ゆっくりと深呼吸する
  • 前かがみになったり反ったりせず、わき腹を伸ばすイメージで行う
1 背もたれにもたれかかって楽な姿勢にする
2 お腹の前で両手を組み、上にまっすぐ持ち上げる
3 両掌を上に向け、大きく伸びをする
ポイント
  • 息は止めず、ゆっくりと深呼吸する
  • 前後左右や腰から回るように動くことも効果的

2-4.腰

腰周りに効果的なストレッチを紹介します。以下の手順で行いましょう。
1方向につき、20~30秒程度行うことが目安です。

腰
1 背筋を伸ばしたまま、肘掛けや背もたれを利用して体を右にひねる
2 そのままの状態で姿勢を保ち、自然に呼吸する
3 右側が終わったら、左側に向かって同じように体をひねる
ポイント
  • 左右でひねりやすさに差がある場合、ひねりにくい側を長めに行う
  • 転倒しないよう、バランスに注意する

2-5.腕・手首

腕・手首に効果的なストレッチを紹介します。以下の手順で行いましょう。
1方向につき、20~30秒程度行うことが目安です。

1 右手の甲を下にして、まっすぐ前に伸ばす
2 左手で右手の指先を持って、掌を反らせるようにゆっくりと引く
3 次に、手招きする形で、指先を手前にゆっくりと引く
4 右側が終わったら、左側も同じように行う
ポイント
  • 伸ばすときは、反動を使わない
  • 痛みを感じない程度で行う

2-6.脚

下半身に効果的なストレッチを紹介します。以下の手順で行いましょう。
1回につき、10~20秒程度行うことが目安です。

脚
1 椅子に座ったまま、右の足首を左膝の上に置く
2 ゆっくりと前・右・左の順に体を傾ける
3 5回ほど繰り返したら、足を入れ替えて同じようにする
ポイント
  • 腰にひねりを加える動作も入れると、効果が上がる
  • 痛みを感じる場合は、無理をせず角度を緩める

3.オフィスワークでの肩・首こりや腰痛を予防する方法

こまめなストレッチで、体をほぐして滞った血流を改善することも、体のこりや痛みを軽減するために効果的です。しかし、まずはこりや痛みを引き起こす原因を、最小限に抑えることが大切です。

オフィスワークでの肩・首こりや腰痛を予防するためには、正しく椅子に座ることがポイントとなります。以下の7つのポイントに気を付けることで、正しい椅子の座り方につながります。

  • 骨盤を立てて座る
    前かがみになって、お尻を座面の一番奥まで入れましょう。浅く腰掛けてしまうと、猫背や反り腰になりがちです。
  • 頭を体の真上に置く
    あごを引いて背筋を伸ばし、頭が首の真上くるようにすると、背骨が自然なカーブを描きやすくなります。腰の部分に折り畳んだタオルを当てることも、正しい姿勢を取る補助として良い方法です。
  • 肘の角度を90度に保つ
    曲げた腕を机やアームレストに置けば、上半身を支える負担を分散できます。
  • 膝の角度を90度に保つ
    膝を90度に曲げると、太ももなどへ負担がかかりません。足裏が地面についた状態で、膝の角度が90度となっているかを確認しましょう。
  • 足裏を地面につける
    踵を床にしっかりとつけることで、姿勢が安定しやすくなります。足を組んだり投げ出したりすると、姿勢が歪むため避けましょう。
  • お腹に力を入れる
    お腹周りに軽く力を入れて体を支えると、腰だけに負担がかかりません。
  • 膝を閉じない
    両膝の間は、拳1つ分ほど開けておくと、疲れにくくなります。

正しい姿勢で座っていても、作業が長時間に及んだ場合、疲れてしまうことは避けられません。作業が長時間に及ぶのであれは、固めのタオルなどを折り、お尻の後方部分に敷くと多少楽になります。

4.肩・首こりや腰痛を解消するならオフィスグッズ選びも重要!

慢性的な肩・首こりや腰痛を解消したいなら、自分に合った机や椅子を選ぶことも重要です。こまめなストレッチを行ったり座り方を改善したりするだけでも、一時的な効果は見込めますが、根本的な解消にまでは至りません。

自分の体にちょうど良いサイズの椅子に座ることは、正しい座り方を実践するための近道となります。椅子と高さのバランスが取れた机を使用することも同様です。

オフィス専用の家具であれば、自然と良い姿勢が取りやすく、疲れにくい設計となっていることも珍しくありません。多機能なものや細かい調節が可能な商品もあるため、自分の体格や働き方に合った机や椅子が見つかるでしょう。

まとめ

オフィスワークが原因の肩や首のこり、腰痛などは、間違った座り方を続けていることで引き起こされます。肩・首・腰のこりや痛みを予防するためには、正しい座り方を実践することが大切です。

長時間同じ姿勢を続けることでも、筋肉に緊張や疲労が蓄積します。1~2時間に1回程度の頻度で軽いストレッチを行い、体をほぐして気分もリフレッシュしましょう。

また、自分の体に合わせやすい机や椅子を取り入れることでも、肩こりや首こり、腰痛の改善につなげることができます。ぜひ、検討してみてはいかがでしょうか。

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