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一日中パソコン仕事は危険?注意したい病気から疲れ目対策まで解説

現代人は、仕事でもプライベートでもパソコンやスマートフォンに触れる時間が増え、生活の大半を、画面を見ながら過ごすようになったと言われています。仕事などでパソコンなどに長時間触れている結果、疲れ目や肩凝りなど、体の不調を訴える人が増えているのも事実です。

集中していたり、締め切りが迫っていたりすると、つい一日中パソコンでの仕事を続けてしまうのも珍しくはありません。しかし、最近では長時間パソコンに向かって多くの情報に触れ、作業を続けるのは、人間の体にとって非常に危険なのではないかとも言われています。

そこで今回は、一日中座ってパソコンを見続けると健康にどのような影響があるのかを解説します。パソコンの見過ぎで目が痛くなる疲れ目対策についても紹介しているため、ぜひ参考にしてください。

▼このコラムを読んでもらいたい方

  • ・一日中デスクワークをしている方
  • ・長時間パソコンに触れている方
  • ・パソコンによる体調不良やストレスが心配な方

▼このコラムを読んで得られる情報

  • ・一日中パソコンの前に座るリスク
  • ・パソコンを長時間使う影響とリスク
  • ・パソコンによる疲れ目への対策

1.一日中パソコンの前で座るリスクとは

一日中パソコンの前で座ることのリスクとは

近年では仕事に欠かせないツールですが、一日中パソコンの前に座る生活を続けるリスクに関して、衝撃的なデータが出ています。一日に6時間以上座る生活を長年続けていると、心臓病やがんなどの重大な疾患にかかる可能性が高まる研究結果が世界的に知られています。

座る姿勢そのものが、人間の体に与える影響はとても大きく、一日に6時間以上座る生活を2週間続けるだけで血糖値は上がり、筋肉が衰えるなど、身体の機能が大きく低下します。また、身体の機能が大きく低下する影響から、寿命も数年縮まるデータも。

ほかにも、飛行機での長いフライトの間座りっぱなしでいることにより、血管の中に血栓ができ、最悪の場合は死に至る可能性も少なくありません。

一日中デスクワークでパソコンの前に座っている状態は、狭い飛行機のシートに長時間座る状態と似ています。たとえ毎日エクササイズをして体を動かしていても、一日のなかで座っている時間が長ければ、その影響は避けられません。

「1日何時間ならパソコンを使っても健康的」と表現はできませんが、1時間に一度ストレッチをするなど、座る姿勢を改善するだけでも体の健康に影響を与えるといえます。

2.長時間パソコンと向き合う方の症状チェックリスト

長時間パソコンに向かっている方の多くには、「眼精疲労」「首・肩の凝り」など、さまざまな症状が見られます。眼精疲労の場合、単なる疲れ目だと思い油断して放置していると、視力の大幅な低下や深刻な病気に移行するリスクもあるため、注意が必要です。

ここでは、パソコン仕事による目の疲れとして処理されがちな、病気の可能性がある症状についてチェックしましょう。

○ドライアイ
ドライアイは、目を守るバリアの役割をしている涙の量が減り、目の表面が傷つきやすくなる病気です。
ドライアイの原因として、コンタクトレンズ利用者の増加や、エアコンによる乾燥のほか、昨今ではパソコンなどの電子機器を長時間使用する影響があげられます。集中して画面を見るために、涙の分泌を促す「まばたき」の回数が減ってしまい、涙が出にくくなるためです。
以下のような症状がある方は、ドライアイの可能性があります。

  • 目が疲れやすい
  • 目に痛みがある
  • 目がかゆい
  • よく目やにが出る
  • 目の前がかすんで見える
  • よく目にゴロゴロと不快感がある
  • 目が乾いた感じがする

○VDT症候群
VDT(Visual Display Terminal)とは、パソコンやスマホなどのディスプレイを指します。VDT症候群は、長時間のパソコン使用により身体や心にまで影響が及ぶ病気です。別名IT眼症とも呼ばれ、パソコンなどの電子機器のディスプレイを見続ける仕事をしている方で、以下のような症状が見られた場合は早期に対応する必要があります。

  • よく目がしょぼしょぼする
  • よく目がかすむ
  • 目が疲れやすい
  • 目に痛みがある
  • よく肩が凝る
  • よく頭痛がする
  • 肩・腕・腰・背中に痛みがある
  • 吐き気がする
  • 全身に倦怠感がある
  • 手がしびれる
  • 自律神経失調症
  • よくイライラする
  • よく不安になる
  • 無気力になる
  • よく眠れないことが多い
  • 食欲や性欲の減退

3.一日中パソコンを見るときの疲れ目対策

一日中パソコンを見る仕事や、ゲームなどでパソコンをやりすぎてしまうと、目の疲れや体調不良を起こしてしまいます。

とはいえ、会社員の約9割が仕事上パソコンを使用すると言われる現代では、パソコンの使用を辞めるわけにはいかないのが現状です。しかし、ちょっとした工夫や心がけで、疲れ目の症状を軽減させられます

疲れ目による体調不良が続けば、仕事の効率は下がります。そこで、疲れ目対策をしっかりと行えば、健康維持が期待できるだけでなく、作業の効率化や成果のアップにもつながります。一日中パソコンを使用する仕事に就いている方は、これより紹介する対策をぜひ活用してください。

3-1.適度に休憩をはさむ

適度に休憩をはさむ

仕事効率がよく生産性の高い人たちは、必ず1時間に一度は休憩を取っているとされる調査結果が出ています。休憩はこまめに取るほうが良く、なかには30分ごとに5分間休憩するほうが成果も上がる実験結果があるほどです。

長時間仕事をすれば作業効率が上がる考えは、多くの方が陥りがちな落とし穴です。人間の集中力は長くは続かないため、ダラダラと効率の悪い仕事をしてしまう原因になります。それに対して、1時間ごとに休憩を取る方は、メリハリをつけて仕事できるため、自ずと作業効率を改善できます。

また、長時間のパソコン作業で座ったままの方は、休憩時間に座るのをやめて立って歩くだけで、身体や脳の疲労は軽減されます。水分補給も大切なため、お茶やコーヒーを入れに行くのも疲れ目対策につながるといえるでしょう。

3-2.ストレッチをする

ストレッチをする

パソコンの長時間使用で起きる目の疲れは、近い距離に焦点をあわせ続けることで起こります。人間の目は同じ距離を見続けると疲労を感じやすいうえに、近い距離を見つづけると目の筋肉に負荷がかかってしまいます。そのため、近い距離を見続けるパソコン作業は目の筋肉に負担をかけ、目の疲れを引き起こしやすいのも事実です。

そこで、目の筋肉をストレッチするのをおすすめします。1時間に1分程度行うだけでも効果的です。目を閉じて眼球を左右や上下に動かしたり、ぐるぐる回したりします。また、可能であれば、窓の外や遠くの景色など、できるだけ遠くを少しの間だけ眺めるのも目の疲労回復に有効です。もちろん、目薬をさすのも目の疲労回復に役立ちます。

また、目から来る首や肩などの疲れにも、ストレッチは効果があります。首を曲げたり、肩を軽く回したりするだけでも疲労感が軽減されるため、肩甲骨剥がしなどのストレッチを定期的に行うのがおすすめです。

3-3.パソコンを調整する

パソコン作業による目の疲労を軽減するには、使用しているパソコンの環境を適切な状態にするのも大切です。パソコンを使用する環境を、以下の点に注意して改善しましょう。

  • ・画面は、目の高さと同じか少し低めにする
  • ・モニターの画面と自分との距離は、40cm以上離す
  • ・ディスプレイの明るさは、室内の明るさと同じくらいにする
  • ・机の高さは、65~70cmのものを使用する
  • ・椅子の背もたれにお尻が付くくらい深く腰掛ける
  • ・腕は、デスクか椅子のひじ掛けに置いて支える
  • ・ディスプレイに光が反射しにくい場所を選び、反射シートを貼る
  • ・足裏全体が床につくように椅子の高さを調節する

上記の点に注意すれば、目の疲労を軽減しやすくなります。また、ノートパソコンなどを利用しているとストレートネックになりやすいため、専用の台などを用いて目線の高さまでモニターを引き上げるのも体の疲労感を軽減するポイントです。

3-4.アイケアグッズやPCメガネを使う

アイケアグッズやPCメガネを使う

会社の休憩時間や帰宅後にアイケアグッズを利用すれば、目の疲れを午後や翌日に持ち越さず、また快適に仕事へ取り組めます。

パソコン仕事による疲れ目を癒すアイケアグッズには、両目に装着するアイマスクや、蒸気が出てじんわりと目を温めるアイマスクなど、さまざまな商品が発売されています。手軽に使える使い捨てのグッズや、レンジで温めて繰り返し何度も使用できる経済的なアイマスクなどもあるため、用途に合った製品を選ぶことが可能です。

電動式のアイマッサージャーも、パソコンによる疲れ目を手軽にリフレッシュするのに便利です。ただし、会社で使用する場合は、機械音が周りの迷惑になっていないか、配慮して使用するのをおすすめします。

仕事中にも使用できるおすすめのアイケアグッズとして、PCメガネがあげられます。PCメガネはブルーライトをカットして、体内時計に作用するメラトニンの邪魔をしにくくしてくれるため、仕事終わりや入眠前の作業でも睡眠リズムを崩しにくくなるのがメリットです。

まとめ

現代では多くのビジネスで仕事に欠かせないパソコンですが、長時間のパソコン使用は目の疲れやストレスなど、体に悪影響だとされています。さらに、長時間座っている姿勢をとっていると、寿命に関わるような健康を損なうリスクがあるのも事実です。

そのため、普段からパソコン作業による疲れ目を軽減させる工夫をとったり、対策でストレッチをしたりする心がけが大切です。疲れ目は、1時間に1回以上の休憩を入れたり、アイケアグッズで目を温めたりすることで、症状を軽減させられます。

一日中パソコンを使用する仕事をしており、疲れ目で生産性が伸びないと悩んでいる方は、今回の記事を参考に疲れ目対策を活用し、作業効率をアップさせましょう。

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