オフィス照明の選び方|失敗しないためのポイント3つと使用事例も
照明は、オフィスの雰囲気や印象を左右する要素のひとつです。製品ごとに色味や明るさが異なるため、職場環境に適したオフィス照明を選ばなければ、社内の印象や効率性に影響が出る恐れあります。
当記事では、オフィスに適した照明を選ぶメリットを紹介したのち、オフィス照明の選び方におけるポイントや実際の使用事例を説明します。
オフィス移転やレイアウト変更などに伴い、オフィス照明の新設・取り替えを考えている場合は最後までチェックしてみてください。
▼このコラムを読んでもらいたい方
- ・オフィスの雰囲気を変えたい方
- ・オフィスの照明の選び方が気になる方
- ・照明の活用事例を知りたい方
▼このコラムを読んで得られる情報
- ・オフィスの照明を選ぶメリット
- ・オフィス照明を選ぶ際のポイント
- ・シーン別!照明の使用例
1.オフィスに適した照明を選ぶメリット2つ
快適なオフィス環境を整える際は、オフィスデスクやオフィスチェア、パソコンなどに目が行きがちですが、オフィスに適した照明を選ぶのも重要です。
適切なオフィス照明を使用すると、従業員の生産性が向上したり、社内の印象が高まったりするメリットが期待できます。
ここからは、オフィスに適した照明を選ぶ2つのメリットを詳しく説明します。
1-1.作業効率が上がる
オフィスに適した明るさや色合いの照明に変更するだけで、仕事の作業効率アップが期待できます。
たとえば、照明が明るすぎる空間で長時間作業をしていると、目が疲れて途中で仕事が滞る可能性があります。反対に照明が暗くても手元が見えづらく、業務をスムーズに進められません。
目の疲れが蓄積すると、肩こりや片頭痛などを伴う眼精疲労へ発展し、従業員の健康状態に悪影響を及ぼす可能性も。
作業効率だけでなく、従業員のストレスを軽減し健康を守るためにも、オフィス照明選びは重要です。
1-2.オフィスイメージの創出
照明ひとつで、オフィスが醸し出す雰囲気やイメージは大きく異なります。
たとえば、明るく白い光の場合は、パッと明るいオフィス空間を創出できるでしょう。
間接照明のような穏やかな光の場合は、落ち着いた雰囲気となり、空間の奥行も演出できます。シーリングライトやダウンライトなどの照明デザインも、オフィスイメージの決め手となる重要なポイントです。
自社のコンセプトやイメージに合う照明を選べば、オフィスに統一感を生み出せます。
2.オフィス照明を選ぶ際のポイント3つ
光の色合いや明るさの強さ、種類など、「オフィス照明」と一口に言っても3つの要素に分けられます。オフィス照明の選び方で失敗しないためには、それぞれの要素を的確に理解するのが大切です。
ここからは、オフィス照明を選ぶ際に押さえたい3つのポイントを紹介します。
2-1.光の色合い
通常販売されている照明の光の色合いは、電球色・昼白色・昼光色の3色です。
3色それぞれ特徴が異なるため、設置場所やシチュエーションによって向き・不向きがあります。
電球色・昼白色・昼光色の特徴は、下記の通りです。
種類 | 色 | 特徴 |
---|---|---|
電球色 | 温かみのあるオレンジ系 |
|
昼白色 | 太陽光に似た自然な色 |
|
昼光色 | 白っぽく青みがかった色 |
|
上記の表を参考に、オフィス照明を取り付ける場所に適した色合いを選ぶとよいでしょう。
2-2.光の強さ
オフィス照明選びでは、光の強さも重要なポイントです。
光の強さはJISの「照明基準総則」の照明要件がひとつの基準です。
JISとは、国内産業の品質改善や安全性・生産性向上のために制定された国家規格です。
JISの照明基準総則では、オフィスの空間に応じた照明要件を定めています。
JISが定めているスポット別の照明要件は下記の通りです。
スポット 照明要件(lx:ルクス) 玄関ホール 750ルクス 執務室 750ルクス 事務室 750ルクス 会議室 500ルクス 受付 300ルクス トイレ 200ルクス 階段 150ルクス 廊下 100ルクス 休憩室 100ルクス
ルクスは、1平方メートルの広さをどれぐらい明るく照らせるかを表す単位です。
スポットによって推奨されている照度に差がありますが、一般的なオフィスであれば750ルクスのオフィス照明を選ぶと安心でしょう。
2-3.照明の種類
オフィス照明にはさまざまな種類があります。オフィス全体の雰囲気と調和するデザイン性も、オフィス照明選びでは重要なポイントです。
オフィス照明として人気のある5タイプとそれぞれの特徴は下記の通りです。
- シーリングライト
天井に設置するタイプの照明で、フロア全体を均一に照らせることが特徴です。
メイン照明として取り入れられるケースも多く、長時間過ごす執務室の設置にも適しています。 - ダウンライト
天井に埋め込んで設置する照明で、オフィスで使用する場合は、反射板を調整できるタイプがおすすめです。天井面をフラットに見せられるため、照明の存在感を出したくないときに適しています。 - ブラケットライト
壁に取り付けるタイプの照明で、階段や廊下、エントランスなどにマッチします。
おしゃれなレイアウトをアシストするため、空間のアクセントや補助照明として執務室に使用する方法もおすすめです。 - スポットライト
光を当てる向きを調節できるため、エントランスだけでなく、オブジェなどを照らしたいときにも活躍します。空間のメイン照明として取り入れることもできます。 - ペンダントライト
コードやチェーンを使って設置するため、オフィスデスクごとに配置すれば、空間を仕切る効果も発揮します。存在感が出やすく、空間にアクセントを付けたいときやおしゃれなデザイン性を高めたいときなどに適しています。
3.【場所別】オフィス照明の使用例4つ
オフィス内はすべて同じ照明で統一するのではなく、各場所の目的やレイアウトに応じて変更することが大切です。また、照明の明るさ・色合い・種類を踏まえて検討すると、オフィス照明選びで失敗しにくくなります。
最後にオフィス照明の使用例を、受付・執務室・会議室・休憩室の4つの場所に分けて紹介します。
3-1.受付
来訪したお客様を最初に出迎える受付は、来客の印象に残るような照明計画を立てましょう。たとえば、スポットライトで社名ロゴに光を当てたり、コーポレートカラーの照明を用いたりすれば、視覚的なインパクトを与えられます。
また、自社の雰囲気やイメージに合う照明を選ぶのもポイントです。
医療品や衛生用品を扱う企業なら暖色系の電球色や間接照明で優しい雰囲気を演出したり、設計事務所やアパレル系なら個性的なデザイン照明を用いたりするなど、雰囲気に合ったオフィス照明を選ぶのをおすすめします。
3-2.執務室
多くの社員が1日で長時間を過ごす執務室は、目にストレスがかかりにくいナチュラルな明るさの昼白色が適しています。
電球色では明るさが足りず、パソコンの小さな文字が見えにくくなる可能性があります。
また、昼光色では明るすぎて作業中に目が疲れる場合も。
目の影響や消費電力を重視する場合は、オフィス照明をLED電球に変えるのもおすすめです。LED電球は省エネに繋がるだけでなく、蛍光灯や白熱電球よりも目に優しいとされています。
デスクの配置やレイアウトなどを踏まえて、適切な照明を選んでください。
3-3.会議室
ミーティングやプレゼンテーション、セミナーなど、会議室の用途はさまざまです。
そのため、会議室には用途に応じたオフィス照明を選ぶとよいでしょう。
たとえば、セミナーで利用する機会が多い場合は、参加者の顔が見えるよう広範囲を照らせるシーリングライトを取り入れるのをおすすめします。プレゼンテーションでモニターを映し出す機会が頻繁にある場合は、調光や調色機能のついた照明が便利です。
会議室の具体的な使用シーンもイメージしながら、オフィス照明を選定してください。
3-4.休憩室
従業員の作業効率やモチベーションをアップさせるためには、休憩室の空間づくりも重要なポイントです。従業員がオン・オフを切り替えてリフレッシュできるよう、執務室とは異なる照明を設置するとよいでしょう。
光の色合いは、リラックス効果が見込める電球色がおすすめです。
昼白色よりも落ち着きのある空間を演出してくるため、自然と緊張がほぐれ、従業員間の交流も生まれやすくなるでしょう。
このように、オフィス内の場所によって適したオフィス照明は異なります。
オフィス空間の雰囲気や目的に応じた明るさ・色合い・種類の照明を取り入れましょう。
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まとめ
オフィス照明は、業務効率や企業イメージを左右する重要な設備です。
オフィスの空間によって適切な光の色合い・光の強さ・照明の種類は異なるため、空間の利用シーンを踏まえて照明を選ぶのをおすすめします。
一般的に、受付には来客の印象に残るような照明が、執務室は作業しやすい自然な色の照明が好まれます。休憩室は、執務室とは異なる照明を用いて、おしゃれなリラックス空間を演出しましょう。会議室には、利用目的に適した照明を選ぶことが大切です。
今回紹介した内容を参考に、オフィスの目的やシーン・レイアウトも加味しながら、最適な照明を選んでみてください。
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